アーティストインタビュー

青柳拓次、初のギターソロ作『海のなかの湖』とその足跡③〜プロデュースを手がけたドラマー・福盛進也と語り合う

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初のギターソロ作品『海のなかの湖』をリリースした青柳拓次(LITTLE CREATURES)の足跡を紐解く対談連載。 

3本目はドラマーで作曲家の福盛進也を迎えて実施。自ら主宰するレーベル「nagalu」でプロデュースした『海のなかの湖』、そして本作で青柳拓次のギター表現はどのように極まっていったのかについて語り合った。



【Album Teaser】海のなかの湖 - 青柳拓次 | NAGALU-007/8
https://www.youtube.com/watch?v=h6TkdqFXqm8


ー青柳さんの30年以上の長い音楽活動の中で、『海のなかの湖』はどういう作品なのでしょうか。

青柳:今回、手法としてソロギターっていう一番ミニマムなところに行き着いたんですけど、僕の中では今までで一番自由な気持ちなんです。子どものときから、学生の頃も含めてそういう気持ちで音楽をやってきたわけだけど、プロになっていろんな経験をし、この歳になって更に新しい自由を獲得しているような気持ちで。

今作は開かれた音楽だと思うんです。もっと平たい表現というか、いわゆる「音楽好き」ではない人も含めて、幅広い層に届きうる音楽をやっている意識もあって。年齢を重ねたことでより開かれたところに足を踏み入れた感覚がある。それは10年前とか20年前では考えられなかったことだと思います。やっぱり僕にとって音楽で大事なのは「自由の精神」なので。

―「平たい表現」というのは?

青柳:それはアルバムの全体のトーンとして、劇的でもなく、物悲し過ぎないっていうある種のフラットさみたいなことで。人って感情的にフラットなときの思考って落ち着いているというか。人に何か言われたときの反射じゃなくて、一番のんびりしているときの思考ってその人らしいと思うんです。

歩くことについて - 青柳拓次
https://www.youtube.com/watch?v=C_0cMmEn7MY


青柳:音楽で言うと、例えばカウンターとしての音楽とか、世の中がこうだからこっち行ってやろうみたいな逆張りの音楽とかではなくて、一番自分の体が自然な状態で演奏された、いろんな思いが発露するような表現。そういう自由な表現ができたら、その人なりの個性も勝手に出てくるんじゃないかと思ってるんですよね。

福盛:5、6年前に『たであい』(2007年)を初めて聴いたとき、いま拓次さんがおっしゃったような、自然体の拓次さんの人柄とか生きざまを音から感じました。歌詞もそのまま拓次さんから出た素直な言葉なんだろうなって。僕はそこにすごく共感を覚えたんですよね。

青柳:僕も勝手に福盛くんとは響き合うところがあるなって思っていて。「ECM」から出したリーダーアルバム『For 2 Akis』(2018年)を聴いて、俯瞰して日本やアジアを見るスタンスを感じたんですよね。今の日本の音楽の詰め込む感じとは真逆の「間」を活かした表現で、もしアジアの人が今の音楽やるならこうだろうなってすごく共感したというか素晴らしいなって思いました。

For 2 Akis - Shinya Fukumori Trio
https://www.youtube.com/watch?v=sRA0xM9szIw


―青柳さんからソロギターのアルバムを作りたいって話があったとき、進也さんはどう思われました?

福盛:そうくるかって。『たであい』は日本の音楽史に残る名盤だと思うんですけど、当初はその延長線上にある作品、歌があって、ギターだけじゃなくて他の楽器も入ってて、拓次さんという人間を感じるアルバムを作る、というイメージがあったんですよ。だから、ソロギターでって言われてびっくりしました。でも演奏を聴いたとき、「歌がなくても、拓次さんの声が聴こえてくるように存在している」と感じて、最初に作りたいと思っていた作品のイメージとのギャップも全くなかったですね。

青柳:福盛くんに「声がある」って感じてもらえたことはすごく嬉しいです。自分が人前で歌うことについては、「なぜかやることになってしまった」って感じがあって。自分にとってはギターのほうがずっと付き合いが古くて一番身近なので、もともとのところに戻ってみようってところもひとつあります。

右耳 - 青柳拓次
https://www.youtube.com/watch?v=ODeDLmakFqs


青柳:僕は民藝運動の河井寛次郎の本が好きなんですけど、自分をとにかく突き詰めて突き詰めて突き詰めた先に、世の中と一番繋がるところが見えてくる、っていうような言葉があって。それがいつも自分の頭の中あって、もしかしたら僕はギターを通じて自分を突き詰めることができるのかもって思ったんです。だから今回はソロギターで、人のことを気にして作るのではなく、一番自然な状態で音楽に向き合いました。

福盛:それは伝わりますね。今作も『たであい』と同じように「拓次さんの音楽がある」って印象でした。最初に弾いてもらったときに構成の繰り返しが多いのが気になって、どういう意図なのかを聞いたら、「歌の1番と2番みたいな感覚」って話してくれて。だからスッて入ってくるというか、これまでの拓次さんの音楽の作り方と一切変わってないんですよね。

青柳:ありがとうございます。いつも曲を作るときはアンサンブルで考えるんですけど、例えばKAMA AINAっていう歌のないソロプロジェクトでも、合奏をイメージしていました。逆に今回はアンサンブルをギュッとギターに濃縮させるイメージだったんですね。あとはギターを弾きながら鼻歌を歌ったりしてる感覚とかもギターだけで表現してみたり。だから今作はこれまでやってきたいろんなことを、ギター1本っていうミニマムな表現として結晶化させていったってことなんだと思っていますね。

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福盛:ギター1本だからこそそれぞれの曲がちゃんと曲として生きることが重要、ということは自分がプロデュースさせてもらうにあたって考えていたことです。楽器ひとつだけだとどの曲も似たように聞こえてしまうことも多々あると思うんですけど、それだけは避けたいし、「歌」として成立させたかった。楽曲としては、やっぱり「ギタリストの作曲」だとすごく感じましたね。特に「雪あかり」の高い音にパッと行く感覚、音の跳躍はピアノにはない発想だと思うんですよ。

青柳:僕はギターとハミングとかでアレンジして、それを最終的にギターに落とし込むみたいな作曲の仕方で。おそらく1、2音ぐらいで曲を進めていくのって、ギターを使った作曲の特徴としてあるかなと思います。ギターだと5本指だけど、ピアノだと指を10本使えるし、もう少し音数が増えるというかね。そういうふうにギターで作曲するとよりミニマムになるっていうのは、ピアノの作曲との違いとしてあるかもしれない。あとは開放弦とか使ったとき、楽器まるごとグワーンって鳴るのもギターの独特なところかも。

雪あかり- 青柳拓次
https://www.youtube.com/watch?v=w4Twv6_iHjU

 

福盛:青柳さんとお母さんの小原聖子さんとの対談のときも思ったんですけど、ベートーベンが「ギターは小さなオーケストラ」って言ってるじゃないですか。拓次さんのアルバムを聴くと、本当にその通りだなって思うんですよね。

青柳:確かに、さまざまな楽器の役割をギターという楽器に落とし込むっていうのは、「ギタリストとしての作曲」の特徴のひとつじゃないかなって思います。ピアノだとピッコロからコントラバスまで楽器ひとつでかなりの音域をカバーできますけど、それに比べるとギターの音域は本当にギュッと限られていますからね。

今回もとにかくミニマルに、ひとつの楽器で表現するってことは考えました。ギタリストがみんな同じかわからないんですけど、音が少ないことに関してあまり恐怖心がないというか、音を埋めてかなきゃいけない感覚が特に僕はなくて。それも自分なりのギター音楽の作り方に影響しているかもしれないです。

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福盛:今回の作品って単旋律になる場面も多々ありますよね。ジャズの人でも単旋律になるとハーモニーの流れが悪くなったり、迷子になる人も少なくないんですけど、拓次さんはそういうところがもう全然なくて。単旋律でもちゃんと音楽が停滞せず、前後のハーモニーの流れがあるところがすごく好きで、それは拓次さんが持ってるものをそのまま出しているからなのかもと思ったんです。

青柳:それはうちの母親に「ギターを歌わせなさい」ってとにかく言われてきたことと関係あるかもしれないです。あとは自分が長年歌ってきたのもあって、単旋律を歌のように演奏しているのかもしれないですけど。

20240913-4.jpgクラシックギタリストの母・小原聖子との対談はこちら(記事を開く)


福盛:曲作りの中で拓次さんが歌をすごく意識されているのは伝わってくるし、自分はドラムで、ピアノで作曲するので全然違う楽器なんですけど、同じところに向かっている感覚があってすごく共感しました。やっぱり拓次さんが今まで歌ってきたからこそ、こういう作品になっていると思うんですよね。ずっとギター1本だけでやっていたら、全然違うものになってたと思う。

青柳:そうかもしれないですね。今回、ギター1本で作るってことに挑戦するまで、僕にとってギターは「伴奏」としてずっとやってきたところがあって。ギターを伴奏という役割から違う次元に持っていく、ってところで自分の中の新しい表現が出てきたんですよね。そこにどこか歌のようなものが入っているんだろうなと。あとこれは自分がバンドをやってきたからだと思うんですけど、ギターを1本でやるときも、やっぱりベースがほしいと思うんですね。

20240913-5.jpgLITTLE CREATURESのメンバーとの鼎談はこちら(記事を開く)


青柳:一般的にクラシックギターだと6弦も全部爪でしっかり鳴らすんですけど、僕は5、6弦はほとんど指の腹でベースっぽく弾いているんです。もしかしたらそれはクラシックギターの人はあまり意識してない部分かもと思います。

福盛:そういうベースへの意識は共感しますね。「ECM」から出した作品含め、自分はベーシストがいないプロジェクトが多かったんですけど、やっぱりベースは存在してほしいんですよね。楽器としてのベースを入れなくても、アンサンブルの中で自然なルート音が鳴っている感覚を大事にするのはすごく共感します。ベースの存在って重要なポイントだと思うんですよね。グルーヴもテンポも全部決めちゃうものだから。

青柳:そうですね。民族音楽にもベースがない音楽はいっぱいあるし、クラシックでも和声の組み方でベースを感じさせるものがあってすごく面白いなっていつも思います。ベースって楽器として存在して当たり前ではないですが、アンサンブルのなかで常に意識されるべきというか。ベース自体がすごく好きだから余計に思うところがありますね。

二つの月 - 青柳拓次
https://www.youtube.com/watch?v=5ZErI2j8-dE


―今作のパッケージには青柳さんが書いた短編小説がついていますが、どのように制作されたんでしょうか?

青柳:タイトルが先にあったんですけど、「このお話の曲」ってことではないんですよね。同じタイトルで曲と短編小説っていう二つの表現をさせてもらった感覚。聴いてくれた方には、それぞれの自分の物語をイメージしてもらえたらいいなって思いますね。

福盛:14編の物語がありますけど、僕は「この物語の中に存在している音楽」っていう受け取り方をしました。出てくる人や動物たちが、この音楽を聴いているかどうかわからないんですけど、その世界の中に確実に存在している音楽というか。

青柳:そういう発想は僕自身が思ってもなかった感想なのですごく嬉しいです。こういうお話仕立てのものを発表するのは初めてなんですけど、歌詞や詩とストーリーってちょっと違うジャンルで、僕は物語をつむげる人にずっと憧れがありました。自分の場合、いわゆる小説家さんの書いたお話ではなくて、詩をずっと書いてきた人間のお話の書き方なのかなと思います。

20240913-6.jpgアルバム『海のなかの湖』と青柳拓次による短編小説集


―今回はソロギターで、書き下ろしの短編小説もついていて、青柳さん個人の表現を突き詰めたもの、という位置付けもできそうですが、クラシックや民族音楽、ジャズ、ロックとも緩やかに接続する音楽として、もっと大きな視点で見ることもできそうですよね。

青柳:そうですね。例えば文化というものと考えるとき、一番小さな円として「個人の文化」があると思うんですね。その円の外側にその人が生まれ育った国とか、もっと大きく範囲を広げてアジアとかそういう枠組みがある。このアルバムは、その一番小さな「個人の文化」だと思っているんです。

僕が生きてきた、聴いてきた、経験したことがあるとき、わーっと湧き出してそれぞれの楽曲として形になったというか。そこにはあまり日本とかアジアとか、大きな枠組みの文化に対する意識があんまりなくて、僕個人という文化の中での表現なんだと思うんです。

文化というもの範囲を、どのぐらいのところで意識するかってことは作品によって変えていっていいと思うんですけど、今回に関しては本当に「個人の文化」、僕のカルチャーを表している気はします。それに響き合う人もいれば、そうでない人もいる。そういう「個人の文化」の裏にはもちろん、日本的な何か、アジア的な何かも含まれていると思いますね。

魂に名をつけず - 青柳拓次
https://www.youtube.com/watch?v=cE0rRfEELSU


福盛:わかる気がします。例えばキース・ジャレットのソロとか、本当はめちゃくちゃ難しい音楽じゃないですか。でも全然音楽を知らない人にも響くものがある。商業的な視点だけで見れば「ECM」っていうレーベルとか、ジャズ文化とか、ある種のタグがあったからこそ成立している、って話なんでしょうけど、結局、行き着くところは個人の文化で、キースの音楽もそういうものだと思うんです。

「どうやって売れるか」ばかり考えると続いていかないと思うんですけど、キースの音楽のように残っていくものには、拓次さんが言う「個人の文化」であり、その強さがあるんだと思う。それがあれば、どんなにいろんなタグがついてようが、マーケティング的にパッケージされてようが、キースの音楽みたいにいろんなものを超えて伝わっていくと思うんです。

―こういう話って、単に「自分の表現を突き詰めることが大事」っていう身も蓋もないところに着地しがちですけど、そういう話ではないですよね。

福盛:正確に言うと、その人の一番ピュアな部分を増幅することであったり、そのピュアな部分だけにフォーカスを当てるってことなんだと思うんですよね。

青柳:自分のことで言うと、自然にパッて出たものを、やっぱり大事にしたくて。自然にパッて出たものは自分が極まってるものなんじゃないかなって思うんです。

【MV】六弦の音楽 - 青柳拓次 | NAGALU-007/8
https://www.youtube.com/watch?v=-NwOeCFQmoY


青柳:時間をかけて考えて直して、あれしてこれしちゃうと論理とか、いろんなベクトルの気遣いが入ってくるというか。本当にパッて浮かび上がったものこそ「個人の文化」の発露だと思うし、それはいろんな経験をして、音楽を楽しんできた後にご褒美みたいにポンと出てくるみたいなものとも言えるのかもしれないですね。

―ソロギターのプロジェクトは今後も続いていくのでしょうか?

青柳:そうですね、なるべく続けたいと思っています。東京のライブでは、進也さん、波多野睦美さん、鈴木大介さんっていう組み合わせでやる機会をいただいて、今後どうなるか自分でも楽しみです。いろんな組み合わせでもギターの音を届けたいというか、生楽器の音に改めて触れてほしい、体験してほしいと思っています。

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聞き手:花井雅保(nagalu)
編集:山元翔一



▼プロフィール
福盛進也
1984年1月5日、大阪市阿倍野区生まれ。15歳でドラムをはじめ、17歳のときに音楽を学ぶために単身で渡米。その後、拠点を欧州に移し、2018年に自身のトリオで「ECM」から日本人二人目となるリーダーアルバム『For 2 Akis』を発表。2020年、自身のレーベル「nagalu」を立ち上げ、アルバム『Another Story』をリリースし、2021年には第2のレーベル「S/N Alliance」も設立。更には、日韓アーティストを中心としたプロジェクト「EAST MEETS EAST」を発足し、欧州、日本だけに留まらず、アジア全体のジャズの発展に向け新たな風を巻き起こし、プロデュース業や録音のディレクションにも力を入れている。

青柳拓次
ギタリスト/作曲家 1971年、東京のクラシックギタリスト家系に生まれる。幼い頃よりギター、ピアノ、後に打楽器、民謡を学び、独学で作曲を始める。1990年、バンドLittle Creaturesでメジャーデビュー。ソロのKAMA AINA名義では、Geographic、Rumraket、Alien Transisterからアルバムを発表。これまで、日本、フィンランド、ブラジル、ドイツ、ベルギーの演劇作品で作曲を担当。また8本の映画音楽(ドキュメンタリーを含む)を手掛け、その内3作品では主演も務める。世界の民族音楽の都を訪ね、雑誌に寄稿するなど言葉の分野でも活動。2024年7月、初のソロギターアルバム『海のなかの湖』をnagaluよりリリース。


▼ライブ情報
青柳拓次『海のなかの湖』リリースツアー2024
https://www.nagalu.jp/concerts/takujiaoyagi 

【岡山公演】
日程:2024年9月7日(土)
会場:城下公会堂 in KOTYAE
住所:〒700-0822 岡山県岡山市北区表町3丁目5−19
時間:OPEN 18:30 / START 19:00
料金:前売 ¥4,000 当日 ¥4,500
出演:青柳拓次(gt)
予約:http://shiroshita.cafe/events/v/1073


【大阪公演 with 福盛進也(drums)】SOLD OUT
日程:2024年9月8日(日)
会場:シンコ エレメントス (cinco elemenstos)
住所:〒534-0021 大阪府大阪市都島区都島本通2丁目12−9 草野ビル
時間:OPEN 18:00 / START 19:00
料金:限定20名 ¥8,000 (食事付き)
出演:青柳拓次(gt)、福盛進也(dr)
予約:070-8995-2937 (BAR S)


【東京公演 | 海 - The Sea with 波多野睦美(voice)、鈴木大介(guitar)、福盛進也(drums)】
日程:2024年9月14日(土)
会場:BAROOM
住所:〒107-0062 東京都港区南青山6丁目10−12 フェイス南青山 1F
時間:OPEN 18:00 / START 19:00
料金:前売 ¥6,000 当日 ¥6,500 (+1ドリンク)
出演:青柳拓次(gt)、波多野睦美(vo)、鈴木大介(gt)、福盛進也(dr)
予約:https://baroom.tokyo/240914-2/


【京都公演】
日程:2024年10月12日(土)
会場:東福寺 光明院
住所:〒605-0981 京都府京都市東山区本町15丁目809
時間:OPEN 17:30 / START 18:00
料金:前売 ¥4,000 当日 ¥4,500
出演:青柳拓次(gt)
予約:https://www.nagalu.jp/event-details/takuji-kyoto2024
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主催:nagalu / 有限会社花井
共催:GOOD TEMPO(東京公演 上野YUKUIDO工房)、城下公会堂(岡山公演)、株式会社フェイス(東京公演 BAROOM)
企画:桑原茂一(京都公演 freedom dictionary)
協力:Deco's Kitchen、Toriba Coffee、freedom dictionary、BAR S、King International

▼リリース情報
『海のなかの湖 - 青柳拓次』NAGALU-007/8
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デビューから34年、青柳拓次が初のソロギター作品をリリース
「原点」とも言える六弦のみによる音楽を「新境地」として昇華
完全書き下ろしによる、楽曲と同タイトルの14遍の短編小説を収録音と共に時間の流れを美しく彩る
純文学を彷彿とさせる、青柳拓次の新たな章が今始まる!

★1990年にLittle Creaturesとしてメジャーデビューを果たして以来、日本の音楽シーンに多くの彩りを与えてきた青柳拓次が自らの「原点」ともいえるギターに正面から取り組んだ作品です。

★古今東西のあらゆる音楽に取り組んできた青柳拓次だからこそ作り上げることが出来た、様々な音楽のエッセンスを凝縮した研ぎ澄まされたメロディーの溢れる芳醇な作品となっています。

★ドラマー/プロデューサーの福盛進也との出会いによって生まれた本作品は、彼が惚れ込んだ青柳拓次の「声」を封印しつつも確かに存在させることを意識し、名器イグナシオ・フレタのギターから紡がれる音色は室内楽を6本の弦に置き換えたように響き、声・息づかい・記憶までをも浮かび上がらせます。

★詩集・エッセイなど文筆家としても評価の高い青柳拓次自身による初の短編小説集が封入されています。14篇の楽曲とタイトルを同じくする短編はそれぞれの曲と呼応し、新たな景色を映し出します。

★本作はレーベルnagaluのコンセプトのひとつである、最新のモノラル録音/ミックスで行われています。愛のある生々しい空間性はプロデューサー・福盛進也のディレクションならではであり、モノラルサウンドの新たな魅力を堪能できる作品となっています。


海のなかの湖 - 青柳拓次

Disc 1
1 プロローグ
2 魂に名をつけず
3 きちんと涙を流せば
4 光る雨
5 雪あかり
6 礼服の野蛮人
7 しめやかに聞こえてくる
8 未来の再訪

Disc 2
1 海のなかの湖
2 二つの月
3 遠ざかるほど近づく
4 ちぎれた炎
5 歩くことについて
6 まぶたの奥で動く目
7 エピローグ
8 六弦の音楽


Takuji Aoyagi - guitar
All songs composed by Takuji Aoyagi
All stories written by Takuji Aoyagi
Recorded at Sekiguchidai Studio, Tokyo June 1 & 4, 2023
Recording & Mixing Engineer: Yuichi Takahashi
Assistant Engineer: Tomoya Nakamura
Mastering Engineer: Shinji Yoshikoshi
Design: Yume Satou
Story Editor: Hikari Yuzawa
A&R: Masayasu Hanai (hanai studio)Production Management: Yuji Hirashima (King International)
Produced by Shinya Fukumori
Special Thanks to Yasumasa Obara and Seiko Obara
nagalu | S/N Alliance
https://linktr.ee/nagalu_snalliance

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