★シュトゥットガルト・バレエ団の振付家を経て現在チューリッヒ・バレエの芸術監督を務めているクリスチャン・シュプックと、エリック・ゴーティエが主宰するダンス・カンパニー、ゴーティエ・ダンスによる舞台「POPPEA//POPPEA」。2011年ドイツ演劇賞「ザ・ファウスト」を受賞したプログラムです。この映像は2013年7月にシアターハウス・シュトゥットガルトで行われた公演で、650人の観客が総立ちになって「ブラボー!」という歓声と、拍手が鳴りやまなかったそうです。
内容はモンテヴェルディの傑作オペラ「ポッペアの戴冠」に触発されたプログラム。皇帝ネロと愛人ポッペアをめぐり繰り広げられる「愛がすべてを許し超越する」という物語で、最後には悪が勝利するという愛憎劇。本舞台は「こんばんは。皆様。ポッペアとネロの物語を話すことは私にとって大変名誉なことである」というフランス語の導入から開始されます。シュプックはこの強烈なストーリーから、実験的な振付に映像と語りを組み込んだ刺激的な舞台を創り上げています。音楽は、原作というべきモンテヴェルディを主軸に、ロベルト・シューマン、イタリア・バロックの作曲家ジェミニアーニ、ドイツ・バロックの作曲家ヴェストホフ、そしてアイスランドの歌手エミリアナ・トリーニ、アメリカの歌手キャット・パワー、マーティン・ドナーらの楽曲も使用しています。
さらにブルーレイでは、3Dと2Dの収録になっており、暗闇に浮き上がるダンサーたちの肢体が、リアルに官能性を描き出しています。