ドニゼッティ:「ドン・パスクワーレ」

ノリーナをメッゾソプラノが歌う珍しいヴァージョンによる
「ドン・パスクワーレ」
タイトルロールはレガッツォ!
世界遺産ヴィチェンツァのオリンピコ劇場での上演

  • アーティスト:ロレンツォ・レガッツォ
  • レーベル:BONGIOVANNI
  • 品番:AB-20026
  • ジャンル:ジャンルクラシック歌劇
  • 価格:オープン価格
  • 形態:DVD
  • 録音情報など:リージョン:ALL NTSC 16:9
    Stereo PCM 字幕:伊英
  • 収録時間:120:00

TRACK LIST

ドニゼッティ:「ドン・パスクワーレ」

ロレンツォ・レガッツォ(Bs ドン・パスクワーレ)
ガブリエーレ・ナーニ(Br マラテスタ)
エマヌエーレ・ダグアンノ(T エルネスト)
フェデリーカ・カルネヴァーレ(Ms ノリーナ)
ヤニス・ヴァシラキス(Br 公証人)
ジョヴァンニ・バッティスタ・リゴン(指揮)パドヴァ・エ・ヴェネト管弦楽団,ドデカントゥス合唱団
フランチェスコ・ベッロット(演出)
マッシモ・ケッケット,セラーナ・ロッコ(舞台)
カルロス・ティエッポ(衣装)
収録:2010年6月,ヴィチェンツァ

★御存知「ドン・パスクワーレ」は、ドニゼッティが1843年にパリで初演したオペラブッファ。今でも人気がありますが、ここに収録されている「ドン・パスクワーレ」はちょっと変り種。というのも、通常ソプラノが歌うノリーナがここではメッゾソプラノなのです。1845年秋、絶大な人気を誇ったメッゾソプラノ、ポリーヌ・ヴィアルド(1821―1910)がロシアのサンクトペテルブルグでノリーナを歌うことになり、彼女の声に合わせるための調整をドニゼッティが認めたものです。移調や旋律の改変は多々あり、第1幕の有名なノリーナのアリアも低く移されています。またオーケストラにも微妙な違いがあり、たとえば序曲冒頭の印象的な旋律(第3幕のエルネストの「なんて心地よいんだ」の旋律)はチェロでなくホルンによって奏でられています。そして最大の違いは幕切れ。ヴィアルドは本来のアリア・フィナーレを外し、彼女が得意とするマイケル・ウィリアム・バルフの代表作「ボヘミアの少女」のアリア「大理石の広間に居た夢を見た」を当てはめています。当時はこうした改変はごく一般的だったとはいうものの、それを今に再現することはほとんどないので、実におもしろい試みです。 キャストはかなり充実しています。タイトルロールは、知性派バッソブッフォとして人気の高いロレンツォ・レガッツォ。歌はいつもながら達者、また老けメイクも決まっています。ノリーナは、ラクイラ出身の若いメッゾソプラノ、フェデリーカ・カルネヴァーレ。2006年に若手歌手の登竜門として知られるスポレートのベッリ国際コンクールで優勝、スポレート実験劇場でのロッシーニ「セビリアの理髪師」のロジーナでデビュー。彼女は2007年と2008年の同劇場来日公演に同行して地方公演でロジーナやチェネレントラを歌っていました。立派に成長した歌声が聞けます。マラテスタのガブリエーレ・ナーニは、1979年、ベルガモ生まれの若いバリトン。現在イタリアとフランスで活躍しており、達者な歌に加えなかなかのイケ面なので人気に火が点くのも時間の問題でしょう。エルネストのエマヌエーレ・ダグアンノは、1978年、ローマ生まれのテノール。2007年5月、2009年6月と藤原歌劇団公演に出演して甘い声で人気を博しました。 会場はなんと世界遺産ヴィチェンツァのオリンピコ劇場。とはいえ時代は現代に移して分かりやすい舞台作りにしています。
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