フィンランドの注目カルテット、カムスが
サロネン、リゲティ、ブリテンを録音
- アーティスト:カムス弦楽四重奏団
- レーベル:ALBA
- 品番:ABCD-409
- ジャンル:ジャンルクラシック室内楽
- 価格:オープン価格
- 形態:SACD Hybrid
- 録音情報など:5.0 multichannel /stereo
- 収録時間:62:03
フィンランドの注目カルテット、カムスが
サロネン、リゲティ、ブリテンを録音
『ホムンクルス(Homunculus)』
エサ=ペッカ・サロネン(1958–):ホムンクルス(2007)(弦楽四重奏のための)
ジェルジュ・リゲティ(1923–2006):弦楽四重奏曲第1番《夜の変容》(1953–54 rev.1958)
ベンジャミン・ブリテン(1913–1976):弦楽四重奏曲第3番 Op.94(1975)
カムス弦楽四重奏団
【テルヒ・パルダニウス(第1ヴァイオリン)、ユッカ・ウンタマラ(第2ヴァイオリン)、
ユッシ・トゥフカネン(ヴィオラ)、ペトヤ・カイヌライネン(チェロ)】
録音:2016年9月1日–4日、聖カタリナ教会(カルヤー、フィンランド)
制作・録音:サイモン・フォックス=ガール
★シベリウス・アカデミーの学生たちが2002 年に結成した弦楽四重奏団「カムス」のアルバム第3作。前作の『異なった声』(ABCD383)ではシベリウスの《内なる声》とカイパイネンとティエンスーの四重奏曲を演奏、新作では、彼らが学んだブリテン=ピアーズ・プログラムで知った「海を強く志向した」ブリテンの作品を中心に「海と人生」を考察したプログラムが組まれました。「遠い昔から、人生は海になぞらえられてきた。波浪、大嵐、潮の流れが弱まって停止する憩流には、私たちに語りかけ説明する力がある。とりわけ、海に面した国々は常に畏怖の念を抱き、その身勝手な原理を愛し、魂の伴侶とみなしてきた」。フィンランドのエサ=ペッカ・サロネン(1958–)は、近年作曲家としてより指揮者として名を挙げておりますが、作曲をラウタヴァーラ、イタリアのドナテッリとカスティリョーニに学び、代表作のひとつに挙げられるアルト・サクソフォーン協奏曲(1980)や《L. A. Variations》(1996)など、40数曲の作品を発表してきました。この《ホムンクルス》は、ニューヨークのアイスリップ・アーツカウンシルなどの委嘱で作曲されました。錬金術師が作り出す人造人間(ラテン語「小人」)の曲名が示唆するとおり「室内楽」という小さな型につめられた大きな音楽とみなされています。リゲティの弦楽四重奏曲第1番《夜の変容》は、彼がハンガリーから亡命する前、バルトークの第3番と第4番の四重奏曲からインスピレーションを得て作曲されたという単一楽章の作品です。ブリテンの弦楽四重奏曲第3番は、海を眺めながら死んだ芸術家を主人公とするオペラ《ヴェニスに死す》の2年後に書かれた、最後の作品群の一作。ブリテンの私的遺言とも考えられ、オペラからの引用のある最後の第5楽章〈レチタティーヴォとパッサカリア〉には、ヴェネツィアのニックネーム「La Serenissima(こよなく晴朗なところ)」のタイトルがつけられています。