世界各地で起こっている、「ミツバチ問題」に焦点を当てた
ノルディック・ヴォイセズの最新盤
- アーティスト:ノルディック・ヴォイセズ
- レーベル:AURORA
- 品番:ACD-5088
- ジャンル:ジャンルクラシック現代音楽
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
- 収録時間:42:56
世界各地で起こっている、「ミツバチ問題」に焦点を当てた
ノルディック・ヴォイセズの最新盤
ビョルン・ボルスタ・シェルブレード(1970–):
黙して動かず(トランペットとヴォーカルアンサンブルのための)
ミツバチのマドリガル(ヴォーカルアンサンブルのための)
ノルディック・ヴォイセズ
ニルス・ペッテル・モルヴェル(トランペット)
録音:2017年4月23日 レインボースタジオ(オスロ)
制作:ヨルン・ペーデシェン
録音: ペール・エスペン・ウーシュフィヨルド
★巣箱にいるはずのミツバチが姿を消した。働きバチたちは二度と巣箱に戻ってこない……。ヴォーカル・グループ「ノルディック・ヴォイセズ」の最新アルバムは、大群のミツバチが突然コロニーから姿を消すという、世界各国で起きている原因不明の現象「蜂群崩壊症候群(Colony Collapse Disorder,CCD)」をテーマに、新しい音楽に生態学的観点を組みいれた作品として作られました。このプロジェクトのため、ノルウェーの音楽家ビョルン・ボルスタ・シェルブレードが、ノルディック・ヴォイセズとの共同作業により《ミツバチのマドリガル》を作曲。CCDに関する文献の断片をテクストに採り、悲観的な進展を見せるこの現象を、美しく、想いに沈む、グローバルメッセージをもつ、6人の声で歌われる音楽に完成させました。〈警告(The Warning)〉〈声なき春(Spring without Voices)〉〈私はよそ者ではなかった(I Was No Alien)〉〈つじつまが合った/ブログ(It Adds up/The Blog)〉〈蜂群崩壊(Colony Collapse)〉〈黙して動かず(Still in Silence)〉の6曲。アルバムの最初に第6曲〈黙して動かず〉をジャズ・トランペッターのニルス・ペッテル・モルヴェルとノルディック・ヴォイセズがインプロヴィゼーションを織りこんだバージョンが演奏され、つづいて《ミツバチのマドリガル》の全6曲が歌われます。
ビョルン・ボルスタ・シェルブレードは1970年生まれ。ノルウェー国立音楽アカデミーのアスビョルン・スコートゥンとビョルン・クルーセに作曲を学び、ルカ・フランチェスコーニに私的に師事しました。編曲者、即興演奏家、音楽教師としても活動し、「ノルディック・ヴォイセズ」、ノルウェーの俳優グループ「デ・ユートヴァルグテ」(選ばれし者たち)、打楽器奏者アイリク・ラウデ(『波動と中断(Waves & Interruptions)』(2L103PABD))、ハンガリーのバンド「ファビュラ・ラサ」、スウェーデンのアンサンブル「ペーロル・フォール・スヴィーン」(豚に真珠)など、多彩なジャンルの芸術家と共同作業を行っています。
ノルディック・ヴォイセズは1996年に創設されたアカペラ・グループ。ソプラノのトーネ・エリサベト・ブローテンとイングリ・ハンケン、メゾソプラノのエッバ・リュード、テノールのペール・クリスチャン・アムンロード、バリトンのフランク・ハーヴロイ、バスのロルフ・マグネ・アッセルの6人が現在のメンバーです。16世紀から21世紀の音楽をレパートリーに創意にみちたプログラムによるコンサート活動を行い、レコード録音は「スペルマン賞」(ノルウェー・グラミー賞)にノミネートされてきました。Auroraレーベルには『時のフーガ』(ACD5077)など3枚のアルバムを録音しています。
ニルス・ペッテル・モルヴェル(1960–)は、ノルウェーのトランペッター、作曲家、プロデューサー。ムーレ・オ・ロムスダール県のスラ島で生まれ育ち、トロンハイムのノルウェー工科自然科学大学(NTNU)のジャズ・プログラムで学びました。ヨン・エーベシェンと「ジャズプンクアンサンブル」に、アーリル・アンデシェン、ヨン・クリステンセン、トーレ・ブルンボルグと「マスカレロ」に参加。モルヴェルは、ジャズをエレクトロニクスと融合させた「ニュージャズ(ジャズトロニカ)」のパイオニアのひとりとみなされ、ジャズ、ロック、エレクロトニック・サウンドスケープ、ヒップホップ・ビートを結びつけた1997年のソロ・デビューアルバム『Khmer』(ECM)は、全世界で25万枚以上を売り上げたといわれます。彼は、自身のロマンティシズムを表現するための手法を求め、多分野のアーティストとジャンルを超えたコラボレーションを行い、映画、テレビ映画、ドキュメンタリー、演劇の音楽も手がけています。