抽象と具象、それぞれを極めたピアニズム
- アーティスト:エスター・ウォーカー
- レーベル:FIRST HAND RECORDS
- 品番:FHR-54
- ジャンル:ジャンルクラシック器楽曲
- 形態:CD
抽象と具象、それぞれを極めたピアニズム
ヒンデミット:ルードゥス・トナリス
カール・アマデウス・ハルトマン:ピアノ・ソナタ第2番『1945年4月27日』(第2稿)
エスター・ウォーカー(ピアノ)
★スイス生まれのピアニスト、エスター・ウォーカーは燃えるような情熱と叙情あふれる豊かな感性を兼ね備えた名手。なかなか渋い組み合わせのドイツ作品2曲を物の見事に聴かせます。異なる個性を持ち、鋭く対照的でありながら同じ1963年に亡くなった二人の作曲家、ヒンデミットとハルトマンの音楽を目の醒めるような演奏で堪能ください。
★『ルードゥス・トナリス』は対位法と調性の可能性を突き詰めた、ヒンデミットにおける「フーガの技法」であり「平均律」というべき内容。強烈なまでに抽象的な世界です。一方、『1945年4月27日』はハルトマンがダッハウ強制収容所の囚人たちの列を目にした日のショッキングなイメージから書き上げたピアノ・ソナタ。4楽章構成で第3楽章は長大な葬送行進曲。響きはヒンデミットと近い感触もありつつ、何かに抗うような感情の揺さぶりがあり、具体的な悲しみと絶叫が渦まく音楽です。