サイラス・チェスナットHigh Note正式契約第一弾!
先達アーティストと, ジャズの歴史を物語る名曲を演奏
ジョン・ヒックスへの心からのリスペクトと玄人なあくなき探究心が生んだ
注目トリオ作
- アーティスト:Cyrus Chestnut
- レーベル:HIGH NOTE RECORDS(US)
- 品番:HCD-7271
- ジャンル:ジャンルジャズ
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
サイラス・チェスナットHigh Note正式契約第一弾!
先達アーティストと, ジャズの歴史を物語る名曲を演奏
ジョン・ヒックスへの心からのリスペクトと玄人なあくなき探究心が生んだ
注目トリオ作
Cyrus Chestnut / A Million Colors in Your Mind
1. I’ve Never Been in Love Before(F. Loesser) 5:43
2. Gloria’s Step(S. La Faro) 4:21
3. Hello (L. Richie)6:06
4. From a Tip (V. Lewis) 5:54
5. Day Dream (E. Ellington / B. Strayhorn) 3:38
6. Brotherhood of Man (F. Loesser) 6:26
7. Yemenja (J. Hicks) 4:13
8. A Time for Love (J. Mandel / P. Webster)8:26
9. Polka Dots and Moonbeams (J. Burke / J. Van Heusen)4:51
10. I Didn’t Know What Time It Was (L. Hart / R. Rodgers)7:05
メンバー:Cyrus Chestnut (p), David Williams(b), Victor Lewis(ds)
★1963年生まれ、52歳となったベテラン・ピアニスト、サイラス・チェスナットが、High Note Recordsとエクスクルーシヴ・アーティスト契約。第一弾アルバムが登場となりました。
★父親は教会のオルガン奏者、母親は合唱団のディレクターという音楽一家で育ったサイラスは、86 年にジョン・ヘンドリックスのグループに加わったことを皮切りに、88~90年にはテレンス・ブランチャード~ドナルド・ハリソンのユニットで活動。90年代にはウイントン・マルサリス、そして実に数多くのミュージシャンが偉大なるメンターとして仰ぐベティ・カーターのバンドに加入。それらの経歴はそのままサイラス・チェスナットというアーティストの才能と、シリアスな歴史を語るものといえましょう。
★そして、ここに発表された作品も、職人肌のサイラス・チェスナットらしい、先達アーティストとのものになりました。
☆リズム・セクションはハービー・ハンコックやカーラ・ブレイ、ウッディ・ショーといった数々のレジェンドのバンドで活躍してきているドラマー=ヴィクター・ルイスと、シダー・ウォルトンのトリオを長年支えてきたベーシスト=デヴィッド・ウィリアムスという先輩たち。サイラス曰く”同年代とか若い世代のエネルギーを得ながら演奏することもできる。でも、今は自分より先を歩み、多くの経験を積んだ人たちと演奏して、先輩たちが歩んできたものを学んだり、何よりその音楽を共有して感じたい”とのこと。
★また、セレクトした曲も、ジャズの歴史が滲みでる曲の数々。
☆サイラス自身がメンターとして敬ってやまないジョン・ヒックス自身の楽曲(M7)と、ヒックスが愛奏した3曲(M1.9.10)を選ぶほか、エリントン-ストレイホーンの美しいバラードを演奏。また、ヴィクター・ルイス自身のコンポジションを取り入れ匠のドラミングをフィーチャーしたり、スコット・ラファロが作曲し、亡くなる10日前にビル・エヴァンス・トリオで演奏した
“今までに演奏してこなかった曲をさがして、新しい音楽世界を見つけたかった”とサイラスが語っているように、必ずしも誰もが知る曲ばかりではないですが、それらは、疑う余地もないジャズの粋を感じさせる曲の数々といえます。
★新しい音楽の創造というものを考えるとき、新しいスタイルを開拓するイノヴェーターとして才能を放つアーティストがいる一方、サイラスは、既存のものを玄人的に極め、今という時代を表現するアーティストとして充実。ゴスペルをルーツにした黒人のアーティストらしいブルース感覚と、スウィンギーなリズムはやはり一級品で、50歳を迎えて熟してきた演奏は実に魅力的です。☆一方では、ゴスペルをルーツにしたサイラスが、白人的理性と繊細な美学を感じさせるビル・エヴァンスの世界を取り入れるのも不思議な組み合わせに見えますが、“リズム、メロディ、ハーモニーをしっかり分析して、決して過去のヴァージョンにはない自分自身のアプローチで演奏する”とも語っているように、アーティストのあくなき取り組みも見え、興味深いものがあります。M2また8では、意外ながら、サイラスのルーツとエヴァンス・スタイルの融合が見られます。
★振り返るとHigh Note は、ジョン・ヒックスが晩年の名作を残したレーベル。師匠とも縁深いレーベルでの第一弾。ラグタイム的なアプローチを取り入れるなど、ジャズの歴史が溢れる絶品のソロ1曲(M9)を交えた全10曲。新しい歴史がまたここから始まります。