ラフマニノフ:交響曲第3番イ短調op. 44、バラキレフ:交響詩「ロシア」

この顔合わせで聴きたかった。
ゲルギエフ&ロンドン響によるラフマニノフの交響曲第3番

  • アーティスト:ワレリー・ゲルギエフ
  • レーベル:LSO LIVE
  • 品番:LSO-0779
  • ジャンル:ジャンルクラシック交響曲
  • 価格:オープン価格
  • 形態:SACD Hybrid
  • 録音情報など:DSD5.1 マルチチャンネル ステレオ
  • 収録時間:55分

TRACK LIST

ラフマニノフ:交響曲第3番イ短調op. 44
バラキレフ:交響詩「ロシア」

ワレリー・ゲルギエフ(指揮) ロンドン交響楽団
録音:2014年11月11 & 13日/ロンドン、バービカンホール(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニアリング、エディティング、ミキシング&マスタリング:Classic Sound Ltd

=交響曲第3番のトラック・タイム=
i.17’45 + ii.11’52 + iii.13’47 = TT.43’24

★SACDハイブリッド盤。首席指揮者ゲルギエフによるLSO Liveの最新アルバムはラフマニノフの交響曲第3番。2008年9月ライヴの「第2交響曲」と2009年5月ライヴの「交響的舞曲」とによって、この作曲家への恐るべき適性を示したゲルギエフが、ロンドン響との顔合わせでまたしても金字塔を打ち立てました。
ラフマニノフがロシアを遠く離れ、およそ20年近くを経た1935年から36年にかけて亡命先のルツェルンで書き上げた交響曲第3番は、切々と迫る抒情と熱くたぎる激情にあふれ、抑えることのできない祖国への思いが色濃く投影された作品。
当コンビによる前2作の並外れた出来栄えを知れば、ここでも期待は高まるところですが、たっぷりと重厚な響きを引き出した第1楽章開始からまもなく、どこか懐かしくもあるメロディが現れると、早くもこれは大当たりの予感、第2 楽章に入ると確信へと変わります。ハープに乗せて朗々と歌い出すホルンにつづいて、独奏ヴァイオリンに導かれる甘美でせつない弦楽の調べが押し寄せるアダージョ・マ・ノン・トロッポ。まさに交響曲第2番第3楽章の再現ともいうべき美に浸れます。さらに、ラフマニノフのトレードマークともいえるグレゴリオ聖歌「怒りの日」が効果的に使われ、交響的舞曲との相関も指摘されるフィナーレもやはりゲルギエフのうまさが全面に出た場面といえるでしょう。
カップリングはバラキレフの交響詩「ロシア」。自作の「ロシアの主題による序曲第2番」をバラキレフが改訂したもので、ヴォルガ河流域を調査して収集した3つの民謡(ゆったりした婚礼の歌とふたつの輪舞)をもとに、作中では素材として自在に扱われています。民俗色ゆたかな親しみやすい内容で、こちらも雰囲気満点の演奏が楽しめます。
なお、ゲルギエフ指揮ロンドン響の演奏によるラフマニノフの交響曲シリーズは2016年春に完結予定とのことです。

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