精鋭LSO弦楽アンサンブルの第2弾
シューベルト=マーラー編「死と乙女」
ショスタコーヴィチ=バルシャイ編「室内交響曲」
- アーティスト:ロマン・シモヴィチ、LSO弦楽アンサンブル
- レーベル:LSO LIVE
- 品番:LSO-0786
- ジャンル:ジャンルクラシック協奏曲
- 価格:オープン価格
- 形態:SACD Hybrid
- 録音情報など:DSD5.1 マルチチャンネル、ステレオ
- 収録時間:60分
精鋭LSO弦楽アンサンブルの第2弾
シューベルト=マーラー編「死と乙女」
ショスタコーヴィチ=バルシャイ編「室内交響曲」
・シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D810「死と乙女」
(マーラー編曲による弦楽オーケストラ版)
・ショスタコーヴィチ:室内交響曲ハ短調 op.110a
(バルシャイによる弦楽四重奏曲第8番の編曲)
LSO弦楽アンサンブル
ロマン・シモヴィチ(リーダー)
録音:2015年4月26日/ロンドン、バービカン・ホール(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
エンジニアリング、エディティング、ミキシング&マスタリング:Classic Sound Ltd
★SACDハイブリッド盤。ロンドン響のコンサートマスター、ロマン・シモヴィチ率いるLSO弦楽アンサンブルによる第2弾アルバムでは、ふたつの傑作カルテットの弦楽合奏版が取り上げられています。
弦楽合奏版編曲によるシューベルトの「死と乙女」は、すぐれた指揮者であったマーラーのたしかなセンスを証明するもので、変奏曲での慟哭表現、死神に追い立てられるかのような切迫した終楽章など、凄みと深みが一段と増した内容です。
ショスタコーヴィチのお墨付きを得たバルシャイ編曲による弦楽四重奏曲第8番もまた、オリジナルの性格を際立たせるもの。1960年にわずか三日間で書き上げられたこの曲は、自身の名前のイニシャルをもじった音型を全曲の中心主題に扱うとともに、共通の音型主題を用いた交響曲第10番といった自作の数々や、チャイコフスキーの「悲愴」の主題引用でも知られるいわくつきの作品で、当時のひどく落ち込んでいた精神状態を反映しているといわれます。
その陰鬱なムードと緊迫感がそのまま投影された第1、第4、第5楽章のラルゴを聴くと、ヴァイオリニスト、ヴィオリストとして弦楽四重奏に精通し、指揮者としてモスクワ室内管を組織したバルシャイによるアレンジの意味が強く理解されます。さらにここでは首席指揮者ゲルギエフを通じてショスタコーヴィチの語法を体得したことが、当アンサンブルの演奏に説得力を与えているようにおもわれます。
鋭い切れ味を聴かせたデビュー盤「チャイコフスキー&バルトーク」とともに、柔軟で表現レンジの広いロンドン響弦楽セクションの魅力を味わえる一枚です。