Flowers – Beautiful Life, Volume 2

サンディフック小学校銃乱射事件での悪夢から
新たなる歩みを見せるジミー・グリーン・・・
快活だった愛娘アナの姿を追悼する一作

  • アーティスト:Jimmy Greene
  • レーベル:MACK AVENUE RECORDS
  • 品番:MAC-1118
  • ジャンル:ジャンルジャズ
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD

TRACK LIST

Jimmy Greene / Flowers – Beautiful Life, Volume 2

1: Big Guy
2: Stanky Leg
3: Flowers
4: Second Breakfast
5: Fun Circuits
6: Stink Thumb
7: Someday
8: December
9: Amantes
10: Something About You
11: Thirty-Two

メンバー: Jimmy Greene(ss, as, ts, bs), Jean Baylor(vo), Rogerio Boccato(perc),
Otis Brown III(ds, perc), Kevin Hays(p, rhodes el-p),
Mike Moreno(g), John Patitucci(ac-b, el-b), Sheena Rattai(vo),
Renee Rosnes(p, rhodes el-p), Jeff “Tain” Watts(ds), Ben Williams(b)

★2014年にリリースされ、グラミー賞にもノミネートされた『Beauti ful Li fe』から2年半。ジミー・グリーンがその続編となる『Beautiful Life - Volume 2』をリリースします。
★その『Beautiful Life』は、2012年12月に起こった痛ましい事件、サンディフック小学校銃乱射事件に巻き込まれてしまった愛娘アナに捧げた作品。90年代に頭角を現して以来、順調にキャリアを重ねてきたジミー・グリーンですが、アメリカの歴史上でも指折りの凄惨な銃事件によって、激変したのはいうまでもありません。深い喪失感に襲われ、生きていくのがやっとだったといいます。しかし、時を経て、友人や多くのミュージシャンの励まし、音楽によって、“娘の生きた証を残したい”、という強い意志のもとに復帰を決意。『Beautiful Life』という作品となって発表されました。
★そして、時を経て、新たなるメモリアルが完成しました。
☆2014年12月、作品リリースの時に、ジミー・グリーンはリニー・ロスネス、ジョン・パティトゥッチ、ジェフ・ワッツと共に西コネチカット州立大学のホールで演奏。親しい人々、仲間たち、生徒たちにも囲まれて、その日はコンサートは満場になったといいます。もちろん家族も勢ぞろいし、特別な時間となったのはいうまでもありません。
☆しかし、その時、末の息子が、母親ネルバに囁いたのだそうです。「いい音楽だけど、ちょっとスローすぎるし、哀しすぎるよ。アナはとっても元気だったしダンス出来るような曲が好きだったと思うんだけど・・」。
☆ネルバは、その言葉を受けて、主人ジミー・グリーンに報告。それ以来、この作品へのジミー・グリーンの気持ちが固まったようです。“新たにつくる作品は、活発だった娘に捧げる新しい音楽を盛り込みたい。そのためにはグルーヴ感もある曲を作曲しなくては”と。
★作品は11曲。全てがオリジナル。全体の底には、そのジミー・グリーンの気持ちが強くあらわれます。演奏は2つのバンドにより、一つは自らのヒーローたちが集ったバンドで、ジェフ・ワッツが参加。もうひとつは、同士ともいうべきアーティストによるもので、こちらにはオーティス・ブラウン三世が参加。それに加えて、ブラジリアン・パーカッションのRogeri o Boccatoが参加し、プエルトリコの血を引く我が子が愛した躍動感あふれるリズムもフィーチャーしていきます。そこから聴こえてくるのは、ジミー・グリーンの決意表明ともいえる音楽の数々。20年ほど前、かつての師であるジャッキー・マクリーンから受け取ったメロディを下敷きにしたスウィンギーなオープニングを始めとし、ケヴィン・ヘイズ、マイク・モレーノをフィーチャーしたコンテンポラリーなサウンドを含め、パーカッションをフィーチャーしたラテンなムードなどには、時を経て、アーティストとして新しい一歩を踏み出した証が刻まれます。
★しかし、切々とした響きも刻まれます。特に、事件があったのち家に戻って発見したという“娘が描いた花の絵”にインスパイアされたというタイトル曲には、美しくもやはり哀しさがにじんできます。そこには、完全に痛みがいえることは不可能という事実も感じられます。
★どれほどの表現を重ねても、戻らない命の尊さ。起こってしまった事実の重さには想像を絶するものを感じます。しかし、時間とともに、ジャズの世界に戻ってきたジミー・グリーンがここにいます。

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