ドイツの実力派テノール、ジードラーが歌う
シェーンベルク、シュトラウス、ヘッセンベルク ドイツ・リート集
- アーティスト:ゲルハルト・ジーゲル
- レーベル:PROFIL
- 品番:PH-15032
- ジャンル:ジャンルクラシック声楽曲
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
- 録音情報など:D D D、ステレオ
- 収録時間:75:19
ドイツの実力派テノール、ジードラーが歌う
シェーンベルク、シュトラウス、ヘッセンベルク ドイツ・リート集
・シェーンベルク:ブレットル・リーダー(キャバレー・ソング)(7曲)
ガラテーア/ジーガーレッテ/満ち足りた恋人/素朴な歌/警告/おのおのに自分のものを/とても多くの女に出会い(アルカディアの鏡からアリア)
・R.シュトラウス:歌曲集「商人の鑑」op.66
・クルト・ヘッセンベルク:ヴィルヘルム・ブッシュの詩による「ごろつきの歌」op.51 (1950)
ゲルハルト・ジーゲル(テノール)
ガブリエル・ドブナー(ピアノ)
録音:2014年7月/バージニア州ハリソンバーグ、
フォーブス・センター・フォー・ザ・パフォーミング・アーツ・コンサート・ホール(セッション・ステレオ)
★1963年生まれのドイツのテノール、ゲルハルト・ジードラーが一風変わったドイツ・リートを表情豊かに歌ったアルバム。
20代半ば過ぎのシェーンベルクが1901年に書いた「キャバレー・ソング」の数々は、エルンスト・フォン・ヴォルツォーゲンとの出会いによって生まれたもの。ヴォルツォーゲンがドイツに初めて作ったキャバレー、「ユーバーブレットル」の標榜する、通俗的な流行を芸術作品に、という様式は、シェーンベルクの意に沿わなかったようですが、ときに気だるく、ロマンティックな作風は、およそ十二音のイメージからは想像できなくて刺激的です。
R.シュトラウスが音楽出版社と揉め事の鬱憤を晴らすために作曲した歌曲集「商人の鑑」は、夢見るような曲調で開始されたかとおもえば、ブライトコップフ&ヘルテルやショットをはじめとする有力な音楽出版社の面々の名を、12曲すべてのテキストに織り込んで痛烈にあてこすったという問題作。
クルト・ヘッセンベルク(1908-1994)の「ごろつきの歌」は、1859年にドイツの風刺画家で風刺詩人ヴィルヘルム・ブッシュ(1832-1908)によって書かれ、イラスト入り風刺雑誌「フリーゲンデ・ブレッター」に掲載された幻滅的な詩に付曲された歌曲集。音楽はプロテスタントの宗教音楽で名を成し、合唱曲を得意とした片鱗をうかがわせて多彩。なかでも第2、第5、第7曲といったゆっくりとしたナンバーに聴かれる詩的な味わいに魅かれます。
オーバーバイエルンのトロストベルク出身のジードラーはテノール・ブッフォ、リリック・テノールとしてデッサウ・ザクセン=アンハルト州立劇場でキャリアを積み、ドイツ、ブルガリア、オランダ、スペインで客演を重ねたのち、1998年バイエルン国立歌劇場デビュー。1999年から2006年までニュルンベルク劇場に在籍していましたが、2006年以降は欧米の主要な歌劇場を舞台にフリーランスとして活躍しています。