ファッテイン・ヴァーレン - モダニズムへの道程
- アーティスト:アイナル・ヘンニング・スメビ 他
- レーベル:SIMAX
- 品番:PSC-1325
- ジャンル:ジャンルクラシック室内楽
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
- 収録時間:52:33
ファッテイン・ヴァーレン - モダニズムへの道程
ファッテイン・ヴァーレン(1887-1952):
弦楽四重奏曲 Op.0 ヴァイオリンソナタ Op.3 ピアノ三重奏曲 Op.5
アイナル・ヘンニング・スメビ(ピアノ) トール・ヨハン・ボーエン(ヴァイオリン)
ペール・クリスチャン・スカルスタード(ヴァイオリン) ベネディクト・ロワイエ(ヴィオラ)
ヨハンネス・マッテンス(チェロ)
録音:2012年7月4日-6日、10月11日-13日 ソフィエンベルグ教会(オスロ)
制作: スティーヴン・フロスト, 録音: ジェフ・マイルズ
★ノルウェーのヴァーレンは、1900年前期の音楽に新生面を開いた作曲家のひとり。謙虚、控えめでありながら、強い信念をもって独自の道を歩みました。新録音によるヴァーレン作品集『モダニズムへの道程』は、初期の室内楽作品が紹介されます。クラシカル=ロマンティックな作風から、一般に使われるのとは異なるヴァーレン独自の「実験的モダニズム」へと、「ゆったりと」移行する時代の3曲です。クリスチャニア(現オスロ)でカタリヌス・エリングの下で作曲法を学んでいたころ作曲され、この作品がマックス・ブルッフの目に留まったことからベルリン音楽院への門戸が開かれたという、作品番号のない弦楽四重奏曲。そして、北欧音楽の研究家、イギリスのジョン・ホートンが「部分的には調的な語法から完全に解放された十二音技法へと推移する過程を記録する強烈な個性の作品」(ジョン・ホートン『北欧の音楽』大束省三・訳)と述べたヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1916年)とピアノ三重奏曲(1917年から1924年)。三重奏曲は、作品集(PSC3116)にも含まれていた作品です。
ピアニストのアイナル・ヘンニング・スメビ(1950-)はノルウェー国立音楽アカデミーの教授。古典と「今日」の音楽、グリーグとセーヴェルーの音楽を主なレパートリーにコンサート活動を行い、ヴァーレンの音楽はピアノ作品全曲を録音しています。ヴァイオリニストのトール・ヨハン・ボーエン(1971-)は国立音楽アカデミーで学んだ後、アメリカでカミラ・ウィックスとセルジウ・ルカに師事しています。ピリオド楽器とモダン楽器を演奏。手稿譜を調査、研究したイザイの『弦楽のための三重奏曲集』(PSC1295)が代表的録音です。ペール・クリスチャン・スカルスタード(1972-)はオスロ弦楽四重奏団の創設メンバー。ノルウェー室内管弦楽団でも演奏しています。ヴィオラのベネディクト・ロワイエは、パリ生まれ。パリ音楽院、オスロのアカデミー、ザルツブルクのモーツァルテウムに学び、フランス、ノルウェー、スウェーデンなど各地で活動。ボーエンの創設したアンサンブル、フラガリア・ヴェスカのトヴェイト作品集PSC1222)にも参加しました。
チェロのヨハンネス・マッテンス(1977-)はオスロ・フィルハーモニックの団員。室内楽奏者としても活躍しています。彼が主宰するアンサンブルのエリオット・カーター室内楽作品集(2L54SACD)は、欧米で高い評価を獲得した一枚です。