ヘンツェの声楽を含むアンサンブル曲
「美しくあること」と「室内楽1958年」
抒情的なヘンツェ・ワールドが堪能できる1枚
- アーティスト:ペーター・ルジツカ
- レーベル:WERGO
- 品番:WER-7334
- ジャンル:ジャンルクラシック現代音楽
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
- 収録時間:63:54
ヘンツェの声楽を含むアンサンブル曲
「美しくあること」と「室内楽1958年」
抒情的なヘンツェ・ワールドが堪能できる1枚
ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ:
1. カンタータ「美しくあること」
2. 室内楽1958年
①アンナ・プロハスカ(ソプラノ)、ソフィア・ウィットソン(ハープ)、
アンドレアス・グリュンコルン(チェロ)、ファビアン・ディーデリヒ(チェロ)、
カタリナ・クール(チェロ)、ヴァレンティン・プリーバス(チェロ)
②ペーター・ハイスベルトセン(テノール)、ユルゲン・リュック(ギター) 、北ドイツ放送交響楽団
以上、ペーター・ルジツカ(指揮)
録音:①2015年5月3日、②2013年1月25日/NDR
★20世紀ドイツを代表する作曲家、ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ。保守と革新の中道を行く作風でドイツ音楽界を牽引してきた彼の声楽を含んだ2つのアンサンブル曲「美しくあること」と「室内楽1958年」がおさめられたディスクです。
★カンタータ「美しくあること」はランボーの同名の詩がテキストとされています。作曲者が交響曲5番の初演(バーンスタイン指揮)のため渡米した折に目の当たりにしショックを受けたニューヨークの貧富の格差が創作源となったと言われるこの曲は、ヘンツェがニューヨークで感じたこと様々―命の危機と古典的な理想の美への挑戦、豊富さと腐敗の矛盾など―がランボーの詩では予言されている、と感じ作曲したとのこと。歌心溢れる4つのチェロとハープの抒情的なヴェールをまとったソプラノが世紀末的、官能的な詩を歌い上げる、大変美しい曲です。
★「室内楽1958年」はイギリスの作曲家、ベンジャミン・ブリテンに捧げられた曲で、ドイツの詩人ヘルダーリンの詩によるテノール、ギター、クラリネット、ファゴット、ホルン、弦楽器5部が1人ずつ(このディスクでは複数)の楽器による12の楽章から成ります。ヘンツェはヘルダーリンの神秘的なイメージや象徴で綴られる自然、人間、古代の神々、苦難と運命についての詩を6つの楽章に分け、さらにそこに器楽曲としての6つの楽章を足し「テノールと全楽器」「ギターなしの器楽曲」「テノールとギター」「ギターソロ」という4つの編成のヴァリエーションを生み出しました。中でも「テントス」と名付けられた3つのギターソロは単独で演奏されることも多くあります。ヘンツェの抒情の世界に浸ることができるディスクです。