エスター・ホッペ(ヴァイオリン/①-④ジョフレッド・カッパ製作(1690年)、⑤⑥アントニオ・ストラディヴァリ製作(1722年)「デ・アーナ」)
セッション録音:①-④2021年2月&⑤⑥2021年4月/ノイミュンスター教会、チューリッヒ(スイス)
エンジニア:ハンス・キプファー(Take5 Music Production)
★clavesレーベルから多くのCDをリリースしているスイスを代表するヴァイオリニスト、エスター・ホッペがついにバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ&ソナタ全曲を録音しました!
★エスター・ホッペは1978年、スイス生まれ。バーゼル、フィラデルフィア、ロンドン、チューリッヒで学んだ後、2002年にザルツブルクのモーツァルト国際コンクールで第1位を獲得。その後ミュンヘンARD国際コンクールでも第1位を受賞するなど、数多くのコンクールで優秀な成績をおさめています。 これまでにバイエルン放送交響楽団、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団、レ・シエクル、バーゼル室内管弦楽団、ミュンヘン室内管弦楽団などのソリストとして共演。室内楽奏者としても積極的な活動を続けており、ロナルド・ブラウティハム、クリスチャン・ポルテラ、フランチェスコ・ピエモンテージ、クレメンス・ハーゲン、ハインツ・ホリガー、エリーザベト・レオンスカヤなど、世界の名だたる演奏家との共演歴を誇ります。
★長引くコロナ禍、自身と音楽に向き合う日々の中でついにバッハ無伴奏録音を決意。演奏のアプローチはHIP奏法を取り入れたもので、自身がバロック・ヴァイオリンの演奏経験から学んだことを当録音で最大限発揮しており、「歴史的知識にもとづく奏法は、現代楽器の長所と融合させることができると確信しています。バッハの音楽は時代を超えた偉大さに満ちており、このようなアプローチによってその素晴らしさが損なわれることはないはずです」とホッペはこの録音について語っております。
★当録音では二挺の銘器を弾き分けていることも注目。当初はホッペが所有するジョフレッド・カッパ製作(1690年)の楽器のみで録音する予定でしたが、録音期間中にアントニオ・ストラディヴァリ製作(1722年)の「デ・アーナ」を貸与されることになり、長調の2篇をこの楽器で演奏しました。この楽器はヨアヒム・カルテットのヴァイオリニスト、ハインリッヒ・カール・ヘルマン・デ・アーナ(1835-1892)が所有していたことがその由来。しかし、その後の所有者などの詳細がないことや過去40年間、公のコンサートであまり演奏されていなかったことから、当録音が「デ・アーナ」のCDデビューともいえます。二挺の銘器の長所を最大限引き出した当演奏はホッペの描く「現代のバッハ」そのもの。自身の代表盤になること間違いなしの充実の録音です!
★エンジニアはBISレーベルの録音でもおなじみのハンス・キプファー(Take5 Music Production)が担当。丁寧な音作りに定評がある名エンジニアによる録音です。