★J.S. バッハの《無伴奏チェロ組曲》は、20世紀初期から注目され、今ではチェロ奏者の基本的レパートリーとして広く演奏されています。この6曲には、他の楽器の奏者も関心を寄せ、最近ではファゴットのブラム・ファン・サムベークが『Bach on the Bassoon』のアルバム(BIS SA 2637)に第1番を録音しました。
2008年からフィンランド放送交響楽団のソロ・ホルン奏者を務めるユッカ・ハルユ Jukka Harju(1975–)も、「私たちの楽器の作品にはない特質と知的視野をもつ」バッハの組曲に魅せられたというひとり。「管楽器のプレーヤーにとって頭の痛いダブルストップや分散和音(ブロークン・コード)」といった課題に挑戦、「ソロ楽器」による究極の「音風景」の創造のための練習プロセスを楽しんだと言います。