天地が誕生する - 初期バロックとフィランドのフォークミュージック
フィンランドのルーノ(伝承歌)とイタリア・バロック期を言葉と音楽で結びつける
フィンランド・バロック管による趣向を凝らした1枚
- アーティスト:フィンランド・バロック管弦楽団
- レーベル:ALBA
- 品番:ABCD-522
- ジャンル:
ジャンル
クラシック
管弦楽
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
- 収録時間:59:40
TRACK LIST
天地が誕生する - 初期バロックとフィランドのフォークミュージック
1.伝承曲(タイト・ホフレーン(1974–)、パウリーナ・シリヤラ(1976–) 編曲):The World Is Born(天地が誕生する)(カンテレ伴奏によるルーノ歌唱)
2.エンリケス・デ・バルデラーバノ(c.1500–1557):Discantar
3.タルクィニオ・メールラ(1594/5–1665):眠りの時の宗教的カンツォネッタ(Canzonetta spirituale sopra la Nanna)《「軽率なクルティオ」とその他のカプリッチョ第2巻》(1638)から)
4.伝承曲(タイト・ホフレーン(1974–)、パウリーナ・シリヤラ(1976–) 編曲):Marian virsi(マリア賛歌)(カンテレ伴奏によるルーノ歌唱)
5.伝承曲(アルト・ヤルヴェラ(1964–) 編曲):Taklax gee
6.伝承曲(キルシ・オヤラ、パウリーナ・シリヤラ(1976–) 編曲):Lippa
7.マルコ・ウッチェリーニ(c.1603–1680):ベルガマスク(《ソナタ、コレンテとアリア》から)
8.伝承曲(イルッカ・ヘイノネン 編曲):Piilotanssi(ブラインドダンス)
9.クラウディオ・モンテヴェルディ(1567–1643):トッカータとプロローグ(歌劇《オルフェオ》(1607)から)
10.伝承曲(タイト・ホフレーン(1974–)、パウリーナ・シリヤラ(1976–) 編曲):Laululle lähtiessä(歌い始める時は)(アンサンブル伴奏によるルーノ歌唱)
伝承曲(アルト・ヤルヴェラ(1964–) 編曲):Mäkelääsen tulomarssi(マルケラーネンのパレード)
11.モンテヴェルディ:Si dolc’è il tormento(苦しみが甘美なものならば)(《優美なアリオーソ 第4巻》(1624)から)
12.伝承曲(イルッカ・ヘイノネン、キルシ・オヤラ、パウリーナ・フレード(1974–) 編曲):Paista päivä paimenille(羊飼いたちに太陽よ輝け)
13.伝承曲(イルッカ・ヘイノネン 編曲):Pinnin polska according to Elias Tallari(エリアス・タッラリによるピンニのポルスカ)
14. 伝承曲(イルッカ・ヘイノネン 編曲):Nuoren vaimon speli(若いご婦人のゲーム)(『サムエル・リンタ=ニッコラの音楽帳』(1809)から)
フィンランド・バロック管弦楽団
ヴェルピ・ライサネン(メゾソプラノ)
タイト・ホフレーン(ルーノ歌唱、5弦金属弦カンテレ、白樺トランペット)
パウリーナ・フレード(リコーダー、オーバートーン・フルート)
キルシ・オヤラ(リコーダー、オーバートーン・フルート、アスピパ、白樺トランペット)
アントニー・マリーニ(ヴァイオリン)
アリナ・ヤルヴェラ(ヴァイオリン)
ロウナ・ホシア(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
イルッカ・ヘイノネン(ヴィオリーネ、フィンランド・ボウドリラ、オーバートーン・フルート)
パウリーナ・シリヤラ(5弦金属弦カンテレ、15弦カンテレ、20弦カンテレ)
エーロ・パルヴィアイネン(アーチリュート、バロック・ギター)
ペッテリ・ピトコ(チェンバロ)
録音:2021年3月24日–25日 プッキラ教会(プッキラ、ウーシマー、フィンランド)
制作、録音エンジニアリング、編集、マスタリング:タイト・ホフレーン
★北ヨーロッパと東ヨーロッパのバルト海沿岸に住むバルト・フィン人の間では「ルーノ(Runo)」という口承詩の方法が古くから行われていました。フィンランドの民族叙事詩と抒情詩は、こうして口伝てに後世に伝えられ、19世紀になってエリアス・リョンロートの手で『カレワラ(カレヴァラ)(Kalevala)』と『カンテレタル(Kanteletar)』としてまとめられました。
フィンランド・バロック管弦楽団のアルバム『The World Is Born(天地が誕生する)』では、そうした伝承歌と、「言葉と音楽を結びつける」を重視したイタリア・バロック期の歌が並べて演奏されます。
「邪悪な目をしたラップ人が 無限の怒りをもちつづけ 絶えることのない侮辱を 老ワイナミョイネンに向ける」と始める《The World Is Born(天地が誕生する)》……「わたしは言葉の引き出しを開ける 賛美する歌の箱の調子を整え 膝の上に置く」と《歌い始める時は》……こうした伝承の歌は、タイト・ホフレーン Taito Hoffrén(1974–)やパウリーナ・シリヤラ Pauliina Syrjälä(1976–)をたちフォーク・ミュージシャンの編曲で演奏されます。
ピリオド楽器のアンサンブル「フィンランド・バロック管弦楽団(FIBO)」は、1989年の創設。バロック期と現代の音楽、さらにはシベリウスの作品も取り上げ、趣向を凝らしたコンサート活動を続けています。このアルバムは、イリア・グリンゴルツと共演した『和声の迷宮』(BIS SA-2445)につづく第3作。メアッリのソナタと南オストロボスニアのポルスカを並べたクレータ=マリア・ケンタラの『ポルスカ=パンドルフィ』(ABCD 501)に通じるコンセプトによる、楽しいアルバムです。
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