元ウィーン少年合唱団のスター、テリー・ヴァイが歌う
ハイニヒェンのカンタータ
- アーティスト:テリー・ヴァイ、マリー・フリーデリケ・シェーダー
- レーベル:ACCENT
- 品番:ACC-24309
- ジャンル: ジャンル クラシック 音楽史/古楽
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
- 収録時間:71:16
元ウィーン少年合唱団のスター、テリー・ヴァイが歌う
ハイニヒェンのカンタータ
ヨハン・ダーヴィト・ハイニヒェン(1683-1729):イタリア風カンタータ&協奏曲
・協奏曲ト短調D237(オーボエ、弦楽と通奏低音のための)
・カンタータ「バラのまわりに」S171
・カンタータ「わたしを苦しめないで」S149
・協奏曲ト長調S224(ヴァイオリン、弦楽と通奏低音のための)
・カンタータ「美しい炎」S183
・カンタータ「もし私の愛するティルシが」S180
マリー・フリーデリケ・シェーダー(ソプラノ) テリー・ヴァイ(アルト)
バツドルファー・ホーフカペレ
録音:2015年5月31日-6月2日ケルン、クラウス・フォン・ビスマルク・ザール
★ハイニヒェンはドレスデン宮廷の楽長を務め、傑出した音楽家であると同時に「作曲における通奏低音」「通奏低音教程」といった理論書を発表する18世紀の重要な理論家でもありました。幼少の頃から著しい才能を示し、トーマス学校でヨハン・クーナウに師事、ライプツィヒ大学では法律を学びヴァイセンフェルスで弁護士として活動をしましたが、ライプツィヒに戻り宮廷での音楽生活に魅了され音楽を専業とすることになりました。1710年にはイタリア・オペラの様式を学ぶためヴェネツィアに渡り2つのオペラを完成させました。イタリア滞在中にはヴィヴァルディ、ガスパリーニなど重要な作曲家と親交を深めました。ハイニヒェンの音楽様式はこのイタリア滞在が大きく影響しており、ドイツ、フランス、イタリアの音楽語法をミックスさせ、対位法の構造を追求するよりも、ややギャラントで前古典派的な雰囲気を持ちます。
特にここに収録されているカンタータなどの声楽曲は18 世紀初頭のヴェネツィア・オペラの影響が感じられます。ソリストとして登場するのは、ドイツのコロラトゥーラ・ソプラノ、マリー・フリーデリケ・シェーダーと元ウィーン少年合唱団のテリー・ヴァイ。当時天使の歌声を称されたテリー・ヴァイの美声は、変声期を上手く乗り越え、カウンターテナー、テノール歌手として活躍中です。このアルバムでも、伸びやかなで澄み切った歌声を披露しています。
協奏曲は、全体的にイタリア的な明るさがほとばしる快活な趣の優美な作品です。ベルリン古楽アカデミーのメンバーでバロック・オーボエの名手クセニア・レフラーがソロを務めるト短調の協奏曲も、明るくふくよかなオーボエの響きが印象的です。