異様な魔力を持つ詩に見合った、音楽の在り方とは一体?
- アーティスト:イングリット・シュミットヒューゼン
- レーベル:ATMA CLASSIQUE
- 品番:ACD2-2734
- ジャンル: ジャンル クラシック 声楽曲
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
- 収録時間:57:42
異様な魔力を持つ詩に見合った、音楽の在り方とは一体?
1. アルノルト・シェーンベルク(1874-1951):月に憑かれたピエロ Op.21
2. マックス・コヴァルスキ(1882-1956):月に憑かれたピエロ Op.4
イングリット・シュミットヒューゼン(ソプラノ)
①サイモン・アルドリッチ(Cl) クレール・マルシャン(Fl) カリッサ・クロプシャク(Vn、Va)
クロエ・ドミンゲス(Vc) サラ・ライモン(P)
録音:2010年6月21日
②ブリジット・ポーリン(P)
録音:2014年1月24日
★シェーンベルクとコヴァルスキ、ふたりの作曲家による「月に憑かれたピエロ」。どちらもベルギー人アルベール・ジロー作のフランス語の同名の詩集をオットー・エーリヒ・ハルトレーベンがドイツ語訳したものを歌詞に用いた声楽作品です。まったく同じ詩に書かれた音楽も何曲かあり、並べて聴くと実に興味深いです。バッハ・コレギウム・ジャパンとの共演などでも知られ、古楽から現代音楽までカヴァーするソプラノ、シュミットヒューゼンが妖しくも美しい歌唱を聴かせます。
★シェーンベルクの作品は、ソプラノに語りに近い「シュプレッヒゲザング」を求め、多彩な楽器群が乾いた音を絡ませる無調音楽。異様な雰囲気を鋭く表現した、12音音楽以前のシェーンベルクによる刺激的な名作です。
★コヴァルスキは声楽家でもあり、声の使い方を心得た作曲家。こちらは調性がしっかりとある音楽ですが、やはり詩の異様性に刺激を受けたか、皮肉に満ちた歌が支配する仄暗い世界が展開されます。