★シェイクスピアの描いた悲劇的人物を題材とするロシア音楽を、ヴィオラと弦楽合奏の豊饒な響きで聴くアレンジ・アルバム。
★ヴィオラ奏者のヴァディム・ボリソフスキー(1900-1972)はプロコフィエフ公認のもと、バレエ音楽『ロミオとジュリエット』から13曲を選びヴィオラとピアノのために編曲しました。モントリオール生まれの作編曲家でヴィオラも演奏するフランソワ・ヴァリエール(1978-)が、ここから7曲を選びヴィオラと弦楽合奏のために編曲。映画音楽さながらの豊饒なアレンジを施された弦楽が、単なる伴奏をこえて悲劇の心情をこれでもかと吐露。野太くむせび泣くようなヴィオラ・ソロの歌とあいまって胸に迫ります。
★ロシア系カナダ人の作曲家でクレズマーのクラリネット奏者、アイラット・イシュムラトフ(1973-)は2006年にショスタコーヴィチの『マクベス夫人』によるヴィオラと管弦楽のための幻想曲を書きました。これをさらに本人がヴィオラと弦楽合奏のために書き直した版を収録。こちらも濃厚な仕上がりで、ショスタコーヴィチの音楽を拡声器にのせたような迫力。一つ一つの音に言霊となって宿る強烈な激しさと悲しみに打ちひしがれます。
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https://www.youtube.com/watch?v=d-UQ53Y7k6M