■東欧からECMライクなコンテンポラリージャズの新しい可能性に切り込んでいく大傑作が登場！重鎮ベーシストにしてチェコで独自の発展を遂げる現代ジャズシーンにおけるキーマン=Jaromír Honzákの新作です！
■前作『Early Music』のバンドメンバーを引き続き迎えて録音された本作、その時点でも既に垣間見えた化学反応が本作において見事に開花しました。その重厚かつ含蓄のある「理解しがたい」というタイトルのアイロニーに反して、ここにあるのはすぐにその豊かさが伝わってくるコンテンポラリージャズ。東欧特有のロマンに耽溺し、輝きに溢れる旋律はもちろんのこと、ここに鳴る音のひとつひとつが異様に美しく、かつ磨きこまれたまさに珠玉の響き。聴けば聴くほどのめりこみ、思わず息を呑んでしまう演奏が続々と続いていきます…
■ギターとサックスによる揺蕩う主旋律のしなやかさ、それを堅実に支えるリズム隊の重過ぎず軽すぎもしない絶妙な感覚、それらをトータルで捉えた際によく分かるバンド全体のバランス感覚の飛びぬけ方には驚くばかり。ECMがヨーロッパの外側へ視点を向けていく中で、チェコにもそれに追随する、時には凌駕してしまう程の音楽が健在であることを本作は雄弁に教えてくれます。大推薦です！