★日本にもファンの多いヴァイオリニスト、フランチスカ・ピーチが率いる弦楽三重奏団「トリオ・リリコ」。2014年に結成した当団は、古典はもちろんのこと近代、そして新作委嘱まで幅広い作品を演奏してきました。メンバーそれぞれの個性を引き出しながら「トリオ・リリコ」としての色を追求し、これまで「レーガー」(AU-97714)、「ヴァインベルク、ペンデレツキ、シュニトケ」(AU-97753)をリリースしております。
★結成時からのチェリスト、ヨハネス・クレブスに代わり、当アルバムよりヒラ・カルニが新メンバーとして参加。カルニはマックス・リヒターの「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト」(DG)の録音にも参加するなど、注目のチェリストです。
★イザイ、ドホナーニ、コダーイの20世紀初頭のベルギーとハンガリーの作品を取り上げた当アルバム「トレジャーズ」。印象派の要素や民族音楽を取り入れたこれらの作品は、幅広い様式と弦楽三重奏曲の新たな表現を切り開いた秀作です。
★作曲者の故郷にちなんで名づけられたイザイの単一楽章の弦楽三重奏曲「シメイ」。イザイの作品なだけにヴァイオリンは活躍しますが、必ずしも主役というわけではなく、「トリオ・リリコ」のメンバーはこの作品を「ある風景の中に流れる川のよう」と表現。華麗かつ詩的で印象派のドビュッシーやラヴェルの響きを思わせます。1927年、イザイの生涯とキャリアの最後に書かれたこの作品で、イザイは「ヴィルトゥオーゾ」としてだけでなく、とりわけ音の美しさ、色彩の豊かさ、思考の深さを音楽に与える「抒情家イザイ」の一面をのぞかせる秘曲です。
★エトヴェシュの弦楽三重奏曲は、現代音楽の演奏で評価が高かったヴァイオリン、ヴィオラ奏者クリストフ・デジャルダン(1962~2020)への追悼として書かれた作品。さまざまな演奏技法、表現方法、サウンドスケープを駆使した心にしみる弦楽三重奏曲で、エトヴェシュ自身「トリオ・リリコ」の解釈を非常に高く評価しています。
トレイラーはこちら→
https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=QayEuE_2agw
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