Monsieur Claude - A Travel with Claude Debussy

世界が認めたジャズ・ピアノの詩人エンリコ・ピエラヌンツィ
没後100年のドビュッシーへのトリビュート!!
~録音はステファノ・アメリオ@アルテスオーノ~

  • アーティスト:Enrico Pieranunzi
  • レーベル:BONSAI MUSIC
  • 品番:BON-180301
  • ジャンル: ジャンル ジャズ
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD

TRACK LIST

Enrico Pieranunzi / Monsieur Claude - A Travel with Claude Debussy



1. Bluemantique (d'après Valse Romantique de Claude Debussy) (5:30)

2. Passepied nouveau (d'après Passepied de Claude Debussy) (4:51)

3. L'autre ballade (d'après Ballade de Claude Debussy) (5:36)

4. Romance (Paul Bourget / Claude Debussy) (5:02)

5. Rêverie (Claude Debussy / arrangement Enrico Pieranunzi) (7:45)

6. Cheveux (d'après La fille aux cheveux de lin de Claude Debussy) (5:11)

7. Blues for Claude (Enrico Pieranunzi) (4:28)

8. Nuit d'étoiles (Théodore de Banville / Claude Debussy) (8:11)

9. Mr. Golliwogg (d'après Golliwogg's Cake-Walk de Claude Debussy) (5:35)

10. My Travel with Claude (Enrico Pieranunzi) (2:04)

11. L'adieu (Guillaume Apollinaire / Enrico Pieranunzi) (6:38)



メンバー:Enrico Pieranunzi(p), Diego Imbert(b), André Ceccarelli(ds)

Featuring: David El Malek(sax-M1,3,6,9), Simona Severini(vo-M4,5,8,11)

★イタリアが誇るピアノの詩人、エンリコ・ピエラヌンツィが、今年没後100年のクロード・ドビュッシーに捧げた作品。

★エンリコ・ピエラヌンツィが、ジャズ・ピアニストとして類まれな美的世界を切り拓いたことは、イタリアのみならず、ヨーロッパ各国のジャズ・ファン誰もが認めるところでしょう。しかし、昨今、エンリコ・ピエラヌンツィがジャズと同時に、クラシックを取り入れた表現においても独自の世界を創り上げていることも特筆すべきものがあります。

★そのアプローチは他のジャズ・ピアニストと完全に一線を画すもの。多くのピアニスト同様、クラシックを基礎にしているのはもちろんのこと、CAM JAZZがリリースした『Plays Domenico Scarlatti - Sonata and Improvisations』,『Plays Johann Sebastian Bach, Georg Friedrich Hendel, Domenico Scarlatti-1685』は、原曲も忠実に表現しつつ、その原曲と不可分に、統一された世界観をもってインプロヴィゼーションを展開していった画期的なもの。ジャズのアーティストがクラシックのものに挑戦する作品は数々ありますが、本2作に関しては、まったく新しい試みであったといえます。

★そして、本作も、エンリコ・ピエラヌンツィらしいクラシック・アレンジの一作になりました。

☆その構成は、元の楽曲のメロディを取り入れるのに留まらず、楽曲の“本質”、“エッセンス”を抽出し、オリジナルな世界に書きあげていくもの。ブルージーささえも感じさせるアレンジのオープニングは紛れもないジャズの世界。また4曲では、昨今エンリコ・ピエラヌンツィの楽曲をヴォイスで表現したシモーナ・セヴェリーニの歌をフィーチャーしていますが、イタリア人らしい温もりと洒落たポップ感覚も加えつつ、シモーナの透明感もたたえた自由なヴォーカリーズは、ノーマ・ウィンストンにも通じる音楽世界であり、ドビュッシーの世界と美しく共鳴しています。

☆一方、ピエラヌンツィのトリオを愛聴するファンにとってうれしいのは、なんと言ってもM2.7.10。特にM2は秀逸。ドビュッシーのパスピエの主題を取り入れながら、ピエラヌンツィの世界に完全に描き変えられた演奏を聴くとピエラヌンツィがいかにクラシック的な要素をもったジャズ・ピアニストであるかということを感じると共に、和声のリハーモナイズ、即興で描く美的なソロ世界に唯一無二のセンスを感じさせられます。一方、ブルース・フォー・クロードと題したM7は、チェカレリ、アンベールとのミディアム・テンポとアップ・テンポを交錯させての即興劇が聴ける演奏。一方M10では、ピエラヌンツィならではのロマンティシズムがあふれるバラード演奏。ドビュッシーの世界をリスペクトした完全なオリジナルをここに聴くことが出来ます。

★最も好きな作曲家の一人というドビュッシーの楽曲をめぐって、ピエラヌンツィがその音楽世界を旅する一作。『Ménage à Trois』を経ての注目作です。

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