★ニューヨーク出身のジャズピアニスト/作曲家、ジョン・ブルームが３年ぶりとなるライブ・アルバム『Nine Rivers』をESP-Disk’よりリリース。
★ジョン・ブルームはニューヨーク市出身のジャズピアニスト/作曲家で、25年以上国際的に演奏活動を行っている。彼のピアノテクニックは 、セシル・テイラーとマッコイ・タイナーのハイブリッドのようなスタイルで構築され、両者の特徴でもある”力強さと素早さ”を兼ね備えたサウンドで有名だ。音楽シーンのアンダーグラウンドのレジェンドであり、ブギウギ、強烈で伸びのあるストライド、ビ・バップ、フリージャズなど、ブルームはこれら全てのスタイルを吸収し、ジャンルレスでユニークな音を作り上げる。
★今作は、ジョン・ブルームのピアニストとしてのバックグラウンドが、明瞭に窺えるアルバムだ。大学卒業後にアヴァンギャルドの巨匠セシル・テイラーと、両利きの天才ボラ・バーグマンにピアノを師事しており、そこで習得した心底からみなぎるエネルギー、パワー、即興演奏のエンジンとなる機関車のようなリズムといったテクニックやサウンドがよく表れている。
★ブルームは実にメロディアスなプレイヤーだが、メロディーは短く速く、何度も同じサウンドを繰り返すことがない。それにもかかわらず、20分のソロの即興演奏の中で、彼は十分キャッチーな音の素材を作り出し、そこから10曲以上の曲を編むことができる、まさに”音の魔術師”。音楽家というよりアスリートのように、ピアノを体全身の筋肉とスタミナを酷使し、音を操りながら圧巻のコンサート・パフォーマンスを披露している。