★ジャズ史上、唯一無二の世界を誇るピアニスト、ジャッキー･バイアードのキーストン･コーナーでのライブ録音、第3 弾の登場です。今回は1979年8月9日～12日の録音。
★一般的なイメージとすれば、バイアードは決して華やかに語られるピアニストではないかもしれませんが、ミンガス･バンドに加入し、エリック･ドルフィー、ブッカー･アーヴィンと活動を共にし、そのリーダー作に参加。またローランド･カークとの共演歴などを考え合わせれば、如何にバイアードが自由で、創造性に溢れたピアニストであったか、想像できるというものでしょう。
★レーベルHigh Noteが発行したプレス･リリースには、<<ジャズの過去、現在、未来を具現化出来たピアニスト>> とありますが、正に言い得て妙な表現。バイアードは、生涯通して“伝統と革新”双方を鍵として演奏を極めた存在。そして、本作にも、そんなバイアードの美学が至るところにあり、素晴らしいピアノを聴くことが出来ます。
★特に、エレガントなピアノと、フリーな打鍵が相まみえ、ラグタイムに移行していくM5のFamil y Suite は一曲の中にジャズの歴史が詰まった快演！またビリー･ストレイホーンとデューク･エリントンによる名曲をメドレイにしたM8は、シンプルにも優雅に、また世界を旅した経験を音楽にした巨匠たちをリスペクトするように中東的な旋律を織り込むなどといった機知にも富んだ演奏！
★ライブですが、録音は数々のライブ･アルバムもリリースした名クラブ“キーストン･コーナー”ならではの高音質。
★フレッド･ハーシュが尊敬し、ジェイソン･モランら現代の鬼才の師匠でもあったバイアード。その偉業は永遠に不滅です！