モーツァルト:レクイエム

ヨーロッパの最先端をゆくピション&ピグマリオン
モーツァルトのレクイエムを録音!

  • アーティスト:ピグマリオン、ラファエル・ピション
  • レーベル:HARMONIAMUNDI
  • 品番:HMM-332729
  • ジャンル: ジャンル クラシック 声楽曲
  • 価格:オープン価格
  • 形態:2LP
  • その他の製品情報:限定盤

TRACK LIST

モーツァルト:レクイエム

1. 聖歌:交唱「イン・パラディスム」
モーツァルト:
2. ああ!私たちの人生はあまりに短く K.228 (515B)
3. モーツァルト:ミゼレーレ・メイ(我をあわれみたまえ)(原曲:キリエ) K.90
4-5. レクイエム ニ短調 K.626/4. I. イントロイトゥス、5. II. キリエ
6. Ne pulvis et cinis K.122(原曲:メヌエット 変ホ長調)
7-9. レクイエム ニ短調 K.626/III.セクエンティアI~7. 「ディエス・イレ」、8. 「トゥーバ・ミールム」、9. 「レックス・トレメンダエ」
10. ソルフェッジョ ヘ長調 K.393/2(オーケストレーション:ヴァンサン・マナック)
11-13. レクイエム ニ短調 K.626/III. セクエンティアII~11. 「レコルダーレ」、12. 「コンフターティス」、13. 「ラクリモサ&アーメン(補遺)」
14. レクイエム ニ短調 K.626/IV:オッフェルトリウム I~「ドミネ・イエズ」
15. Quis te comprehendat(誰があなたの偉大さを理解できようか), K Anh. 110
16-18. レクイエム ニ短調 K.626/IV:オッフェルトリウム II~16. 「オスティアス」、17. 「サンクトゥス」、18. 「ベネディクトゥス」
19. 教会用歌曲「おお、神の子羊」 K.343-1
20-21. レクイエム ニ短調 K.626/アニュス・デイ、聖体拝領唱
22. 聖歌:交唱「イン・パラディスム」

LPの構成
Side A: 1. 聖歌:交唱「イン・パラディスム」~8. 「トゥーバ・ミールム」
Side B: 9. 「レックス・トレメンダエ」~13. 「ラクリモサ&アーメン」(補遺)
Side C: 「ドミネ・イエズ」~18.「ベネディクトゥス」
Side D: 19. 教会用歌曲「おお、神の子羊」 K.343-1~22. 聖歌:交唱「イン・パラディスム」

ピグマリオン、ラファエル・ピション(指揮)
イン・ファン(ソプラノ)、ベス・テイラー(アルト)、ロランスキルスビ(テノール)、アレックス・ローゼン(バス)、シャディ・ラズレク(ボーイ・ソプラノ)
録音:2023年9月、ベルギー
★なんと美しく、なんと生々しく、なんと新しく、なんとモーツァルトへの敬意に満ちたレクイエム!ディスク冒頭から驚きの連続のモツレクの登場。2022年度レコード・アカデミー大賞を受賞(マタイ受難曲/KKC-6514 / HMM-902691)、今や世界中でその人気はうなぎ上り、古楽だけでなく音楽シーンの最先端にいるピションひきいるピグマリオンの演奏です。
★冒頭、ボーイソプラノの清廉な歌声による聖歌で始まります。通常「イン・パラディスム」は死者の祭儀を締めくくるのが通常ですが、ここでは生を祝うという役割。この美しい歌声を中断するように、独唱四重唱によるカノン「ああ、私たちの人生の歩みは短すぎる!」、そして「ミゼレーレ・メイ」を経て、レクイエム本編に入ります(レクイエム本編は当時もっとも作曲者に近かったジュスマイヤー版に基づいています)。本編の冒頭の、管楽器(フリーメーソンの重要な楽器であるバセットホルンやファゴット)のこまかなニュアンス、つづく声楽陣の言葉ひとつひとつの発音、あらゆるものに、この作品にかける思い入れを感じます。独唱陣の歌声も素晴らしく(特にソプラノのイン・ファンの声の透明感は格別なものがあります)、ラクリモサの引きずるような生々しい表情と、そこから続くアーメン(モーツァルトの筆は声楽部のみの16小節のみで終わっており、ここではモーツァルトの筆による部分のみを未完のまま演奏しています)への持って行き方は壮絶ですらあります。
★ピションとピグマリオンは、”舞台詩人”とも称されるロメオ・カステルッチによる、レクイエムを演劇や舞踊の要素が入った舞台作品(2019年のエクサン・プロヴァンス音楽祭で上演)で、音楽を担当しました。この経験はピションたちにとってとてつもなく大きなものとなり、まさに彼らの血肉となっていることが感じられる演奏です。楽曲は、組み立ては、モーツァルトが、過去の自身の作品と対話・回想しながらレクイエムを書き進めた軌跡をたどるようでもあります。30台半ばにしてすでに30年近く作曲を続けていたモーツァルト。レクイエム作曲に先駆けてオペラで行ってきた、言葉では表現できないもの、人間の心の闇の部分を伝えるために、オーケストラの楽器(ピションの指揮から引き出される弦楽器の美しさ、ティンパニの死の宣告を思わせる迫力は圧倒的な印象です)をも登場人物としています。ニ短調という調性が、ドン・ジョヴァンニや《魔笛》の夜の女王の闇に結びついていることもあらためて思い起こさせてくれます。レクイエム本編の演奏だけでも、あらためて作品の本質を生々しくも美しく響かせ、さらにつけ加えた楽曲により、モーツァルトの気配をより濃厚に感じるような、人間味、救い、様々な要素が放出された演奏です。
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