★ブーランジェは、姉ナディアが名教師としてコープランドやバーンスタイン、マルケヴィチ、リパッティ、バレンボイム、グラスから、ミシェル・ルグラン、ピアソラ、キース・ジャレット、クィンシー・ジョーンズらを育てたことで知られ、24歳で夭折した天才の妹の作も近年演奏、録音が増えている天才姉妹。
★ナディアは妹に比べ自分の作曲の天分を卑下して、1920年代に断筆してしまいます。その先入観ゆえかたいした作品を残していないと思われがちですが、14歳の時のユゴーの詩による「恍惚」をはじめ、20世紀の最初20年間に少なくとも38篇の歌曲を書いたとされ、そのすべてをこのアルバムに収録しました。さらにチェロ曲やピアノ曲も収録。それらを聴く限り彼女の作は決してつまらないものでなく、魅力的なメロディと洗練された技法が光る逸品ばかり、認識を改めさせられます。
★同様に作品数の少ない妹リリの22曲を収め、「悲しみの夕べに」はナディアが編曲したチェロとピアノ版でアルバムを終わらせています。未出版や世界初録音も含まれ、国際ブーランジェ・センターの協力で歌曲全集が実現しました。
★ルシール・リシャルドーは27歳までジャーナリストとして働いていたフランスのメゾソプラノ。中世から現代まで、研ぎ澄まされた声質で注目されています。フランス系アメリカ人ピアニスト、アンヌ・ド・フォルネルの清潔なピアニズムで理想的なブーランジェ姉妹の音世界を作り上げています。
動画はこちら→
https://www.youtube.com/embed/_dDMkQQU5c8
動画はこちら→
https://www.youtube.com/embed/93ue5GhjCAw