★プーランクの遠い親戚にあたるステファニー・ドゥストラックは、ウィリアム・クリスティの下でも研鑽を積んだフランスのメゾ・ソプラノ。幅広いレパートリーを誇りオペラと歌曲シーンで活躍しています。今回の彼女の新譜は、アンサンブル・アマリリスと共演したその名も「PORTRAITS DE LA FOLIE~(狂気)さまざま」。FOLIE(狂気)は中世の時代から芸術の重要なテーマのひとつでした。ここでは、バロックの作曲家による、絶望から喜び、誘惑から情熱的な愛などのシーンを抜粋し、人間の感情の奥底に潜む様々な狂気をまとった音楽が集められています。歌唱をともなう楽曲ではドゥストラックの演技力豊かな歌唱に引き込まれ、器楽作品でも一見すると典雅な楽曲の中に織り込まれた様々な感情に思いを馳せながら楽しめる1枚となっています。