★ガーディナー指揮の『セメレ』2019 年ライヴをはじめソリストとして多彩な活動を行うほか、ピグマリオン(ピション指揮)やアンサンブル・コレスポンダンス(ドセ指揮)といった腕利き合唱団にも参加している魅惑のメゾ、ルシール・リシャルドーが「現代の古典」ベリオに挑戦。研ぎ澄まされた驚異の歌唱でベリオの音楽の核心に迫ります。「歌」という行為の根本を見つめ直すことにより紡がれる、聴き手をはっとさせる力を持った斬新な美しさ。大胆な遊び心と爽快な色彩、贅沢な愉しみに満ちた不朽の名作たちをお楽しみください。
★さまざまな独奏楽器のために書かれた『セクエンツァ』シリーズは現代奏法の百科事典の如き様相をもつベリオの代表作。女声のための第3 番はありとあらゆる発声法が駆使され、技巧と表現の究極が歌手に求められます。中世音楽のような肌触りと複雑なアンサンブルによる『ロンドン物売りの声』、『シンフォニア』第2 部と同一の音楽を切り詰めた編成で奏し歌う『おお、キング』(器楽も巧い!)、歌の原形質のような『節なしで』も滅法面白く刺激的です。
★各国の歌詞に情感ある曲を乗せた『フォーク・ソングズ』やビートルズの一風変わった編曲、そしてベリオが死の前年に残した美しく素朴な小品『そしてもし僕が魚だったら』も収録。調性音楽の持つ懐かしさと温かみをセンス良く編んでいく手腕もまた、ベリオ音楽の魅力的な一面と言えるでしょう。
★ブックレットには歌詞のほか、指揮者ジュルダンが聞き手となって行ったベリオへのインタビューを掲載。これはベリオの残した言葉をコラージュしてジュルダンが独自に作ったもので、「コラージュ」がベリオの音楽を語る上での重要なキーワードであるからこその気の利いた創作です。
トレイラーはこちら→
https://youtu.be/I5q05PiyN-U
トレイラーはこちら→
https://youtu.be/mSDM7SQyFuM