★バッハの≪ロ短調ミサ曲≫やベートーヴェンの≪ミサ・ソレムニス≫とも共通する、宗教の枠組みを超えた、人類の“祈り”を描いたブラームスの≪ドイツ・レクイエム≫。
この作品は、1868年4月10日にブレーメン大聖堂で(第1稿/第5曲を除く)が初演されました。ブレーメンを本拠地とするドイツ・カンマーフィルとパーヴォ・ヤルヴィは、初演からちょうど150年後にあたる、2018年4月10日にブレーメンの聖ペトリ大聖堂で≪ドイツ・レクイエム≫を演奏。その記念コンサートのライヴ映像が発売されます。
2004年よりパーヴォ・ヤルヴィが芸術監督に就任。以降、独自のプロジェクトなど精力的に活動し、世界各地の音楽祭での演奏で聴衆を魅了し、国際的オーケストラとしての評価を一気に高めました。パーヴォ・ヤルヴィと同楽団とのブラームス演奏は、交響曲全曲録音でも実証済。≪ドイツ・レクイエム≫は、重厚かつ長大なイメージのどっしりした名演が多いですが、本演奏は荘厳な雰囲気をたたえつつ、楽曲の瑞々しさにも焦点を当てた、創意に富んだオリジナリティに満ち溢れる演奏を披露しています。
第3、6曲で登場するバリトン独唱には、柔らかく豊潤な歌声で、リートやオペラ、宗教作品の檜舞台で名演を聴かせて来たマティアス・ゲルネ。第5曲のソプラノ独唱はルーマニア出身のヴァレンティナ・ファルカス。そして合唱には、合唱王国ラトヴィアのラトヴィア国立合唱団を起用し、美しいハーモニーを響かせています。