破格のスケール感 久々の本格芸
1727年製ストラディヴァリウスの圧倒的音色!
米元響子、待望の初CDは満を持して臨んだイザイ無伴奏ソナタ集
新発見の未完のソナタも収録の注目盤!
- アーティスト:米元響子
- レーベル:KING INTERNATIONAL
- 品番:KKC-057
- 国内盤:(国内企画)
- ジャンル: ジャンル クラシック 器楽曲
- 価格:オープン価格
- 形態:SACD Hybrid
- その他の製品情報:DSD 11.2 MHz録音
- 付属品:日本語帯・解説付
破格のスケール感 久々の本格芸
1727年製ストラディヴァリウスの圧倒的音色!
米元響子、待望の初CDは満を持して臨んだイザイ無伴奏ソナタ集
新発見の未完のソナタも収録の注目盤!
★類まれなる集中力と高い技術、明晰なアーティキュレーション、それでいてふくよかで豊かな柔らかさもある音楽。いま世界中から熱き視線を集めるヴァイオリニスト、米元響子が待望の初CDをリリース。演目はイザイの無伴奏ソナタ全曲、さらに最近になって発見された未完のソナタも収録しているという注目盤です。録音は最高位のDSD 11.2MHzで行われており、米元がすぐそこで弾いているような臨場感あふれる録音となっています。
★米元響子は1997年パガニーニ国際ヴァイオリンコンクール( イタリア) において、史上最年少13歳で入賞。その後、2001年日本音楽コンクールでも優勝、その後も様々なコンクールで優勝入賞を重ねているまさに実力者。2018年3月末からは、サントリー芸術財団より1727年製ストラディヴァリウスを貸与され、その芸と音色に凄みも増し、ますますその音楽は充実してきています。米元はガット弦を使用しており、その音色はあたたかく力強く、しかも抜群の安定感です。これまでCDがなかったのが不思議なほどですが、それはレコーディングには大変慎重な姿勢を見せていたから。デビュー20周年を迎え、また素晴らしい楽器の力も得て、まさに機が熟したといえるこのタイミングでの初CD となります。イザイが暮らした街リエージュで、米元が実際にイザイの自筆譜に触れたことも、録音を決意する決定的な後押しになったといいます。 【イザイのヴァイオリン・ソナタ】 6曲から成るイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタop.27は言わずとしれた難曲ぞろい。自身優れたヴァイオリニストでもあったイザイが、バッハの無伴奏ソナタ&パルティータを強く意識して書いたもの(イザイの自筆譜にはバッハの各曲の調性のメモもあります)。各曲が名ヴァイオリン奏者やイザイの高弟に捧げられているのも特徴。第1番はシゲティ、第2 番はティボー、第3番はエネスコ、第4 番はクライスラー、第5番はイザイの高弟でイザイ弦楽四重奏団の第2 ヴァイオリン奏者を務めてもいたマシュー・クリックボーム、第6 番はイザイの高弟、マヌエル・キロガに捧げられています。バッハの引用があったり、グレゴリオ聖歌の引用があったり、また、バロック風、スペイン舞曲風、印象派絵画のような楽曲など、実に個性豊かで超絶技巧も随所に盛り込まれた楽曲ぞろい。今回米元は常にイザイの自筆譜のコピーを手元に置き、イザイの声を追い求めながら録音に臨みました。米元の技術の高さと極めて力強く明晰なアーティキュレーション、ふくよかで豊かなやわらかさもある音楽で、これまでにないイザイが登場したといえるでしょう。 【未完のソナタ(新発見)も収録】 最近発見され話題となった注目の未完のソナタは、イザイが遺した鉛筆書きのスケッチ等を含む譜集に収められていたもの。この譜集はもともとはイザイ(1858-1931) の死後、英国のヴァイオリニスト、フィリップ・ニューマン(1904-1966)に遺族が寄贈したもの(ニューマンは、イザイの臨終の枕元で、無伴奏ソナタ第4番を演奏した人物でもありました)。ニューマンの死後、その譜集はベルギーの女性ヴァイオリニストでニューマンと親しい友人関係だったジョゼット・ラヴェルニュ(1921-2015) の手に渡り、彼女の死後、ブリュッセル音楽院の図書館に彼女の資料コレクションが寄贈されました。件の未完のソナタ(第3楽章の途中で終わっている)は、イザイの手書きのタイトルには「第6番」とあり、ハ長調で書かれています。バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番もハ長調のため、イザイはバッハを意識して当初このハ長調で構想したのかもしれません。華やかな技巧も盛り込まれた美しい作品です。今回の録音では、補筆補完等はせず、イザイが書き遺したところまでを演奏しています。 【DSD 11.2MHzの高品位録音】 米元の奏でるヴァイオリンのつややかにして変幻自在な音色、力強い推進力と、それでいて全体に漂う米元の音楽の豊かさとやわらかさももれなく伝えるDSD 11.2MHzという高品位のスペックで録音。SACDハイブリッドの発売です。
◆レコード芸術 2019年5月号 特選盤
**米元 響子 Kyoko Yonemoto ( ヴァイオリン) プロフィール**
3歳よりヴァイオリンをはじめ、梶田昭、伊達良、桐朋学園「子供のための音楽教室」では鈴木亜久里に、後に海野義雄の各氏に師事。1997年パガニーニ国際ヴァイオリンコンクール(イタリア)において、史上最年少13 歳で入賞。その後、日本音楽コンクール、モスクワ・パガニーニ国際コンクールで優勝を飾る。他に、ロン=ティボー、エリザベート、フリッツ・クライスラー各国際コンクールでも上位入賞。2003年パリに移り、ジェラール・プーレ氏に師事。2004年からはオランダ・マーストリヒト音楽院とキジアーナ音楽院でボリス・ベルキン氏に師事し、公益財団法人ロームミュージックファンデーション、ヤマハ音楽振興会の奨学生として修士課程を修了した。2008年「出光音楽賞」受賞。 これまでにチョン・ミュンフン、ロベルト・ベンツィ、ユーリ・バシュメット、エリアフ・インバル、ハンス=マルティン・シュナイト、ガブリエル・フムラ、ギュンター・ノイホルト、小泉和裕、小林研一郎、広上淳一ら著名指揮者をはじめ、日本国内の主要オーケストラはもとより、モスクワ国立交響楽団、ケルン放送管弦楽団、リンブルグ交響楽団(オランダ)、リエージュフィルハーモニー管弦楽団、ビルバオ交響楽団、台北市立交響楽団などの海外オーケストラとも多数共演。 上村文乃(チェロ)、菊池洋子(ピアノ)とのトリオ、堀米ゆず子(ヴァイオリン)らとの共演による室内楽の分野でも、ヨーロッパ・日本を中心に活躍中。近年ではイタリア・キジアーナ音楽院でブラームスのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会、トリエステ・ヴェルディ劇場オーケストラ(イタリア)とプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番をペドロ・アルフテル=カロの指揮で演奏し好評を博した。ベルギーの音楽祭では室内楽シリーズで ジャン=クロード・ヴァンデン・アイデン(ピアノ) や デイヴィッド・コーエン(チェロ)などと共演を果たしている。 現在、オランダ・マーストリヒト音楽院教授。 使用楽器はサントリー芸術財団より貸与されている1727年製のストラディヴァリウス。