★鬼才チェリスト、マット・ハイモヴィッツが世界的ピアニスト児玉麻里との共演アルバムをリリースします!このアルバムでは19世紀から20世紀にかけて活躍したフランス人作曲家に焦点を当て、プーランク、フォーレ、ミヨー、ナディア&リリ・ブーランジェ、ラヴェル、そしてドビュッシーの作品を収録しました。
★アルバムのタイトル『MON AMI,Mon amour(我が友、我が愛)』とはハイモヴィッツの愛器“ゴフリラー”への思いを込めてハイモヴィッツが名づけたものです。この愛器に悲惨な出来事が起きたのは2017年2月のこと。モントリオールで弟子のレッスンをしていたとき、スコアを見ようと立ち上がった際にバランスを崩してしまったハイモヴィッツは、とっさにチェロを投げ出しまったためネック部分が外れてしまいました。倒れ込む瞬間、自身が覆いかぶさることを避けたハイモヴィッツは、苦渋の判断ながら瞬時にチェロを投げ出してしまいました。その悲劇から約1年後、修理から自分の手元に戻ってきた愛器は今までと変わらない、見事なまでに朗々と歌い上げる音色を奏でることができました。そのレッスンで教えていたのがプーランクのチェロ・ソナタでした。ハイモヴィッツは悲劇に見舞われながらもそこで教えていたプーランクを録音することを決意し、オール・フレンチ・プログラムのアルバムを完成させました。
★この演奏で共演したのはPENTATONEレーベルをはじめ、数々の録音で高い評価を得る実力派ピアニスト児玉麻里です。ベートーヴェンをはじめドイツ音楽で評価を集める児玉麻里ですが、現在パリを拠点に活動を展開しておりその演奏にもフランス音楽独特の語法を捉えた美しい響きを追求した演奏を披露しています。2人は2018年6月に来日し、当アルバムに収録のプーランク、ドビュッシーのソナタを含むプログラムを披露しており、その息のあった演奏は光り輝いております。
★洒脱な旋律と癖になる独特な拍子が魅力のプーランクのチェロ・ソナタでは終止心地よく奏でています。フォーレの「蝶々」、ミヨーの「エレジー」、ナディア・ブーランジェの「3つの小品」では優美に語らう演奏が聴きもの。またドビュッシーのチェロ・ソナタでは堂々たるピアノと美しく歌いあげるチェロの演奏で円熟の至芸ともいえる出来栄えです。また、ハイモヴィッツが編曲したナディアの妹、リリ・ブーランジェの「2つの小品」とラヴェルの「カディッシュ」も注目です。
★「2019年6月の録音がまるで夢のようだ」と語るハイモヴィッツ。コロナ禍で演奏活動が制限されるなか、リリースすることになったこのアルバムの最後に置かれたのはフォーレの「夢のあとに」です。その演奏は奇しくも祈りや希望を秘めた実に味わい深い締めくくりとなっております。
★1970年イスラエル生まれのチェリスト、マット・ハイモヴィッツは、1988年にレヴァイン指揮、シカゴ交響楽団をバックにドイツ・グラモフォンに録音し、センセーショナルなレコーディング・デビューを果たしました。その後、1999年に自身のレーベルOxingale Recordsよりバロックから現代まで、さらにジャンルの壁を超えジャズ、ロックと実に多彩なプログラムに挑戦してきました。"PENTATONE OXINGALE Series"より積極的なリリースが続く世界的チェリストです。
トレイラーはこちら→
https://m.youtube.com/watch?v=h7B3ns58d50