★ベルリン・フィル・レコーディングスから、2024年2月6日に88歳で亡くなった世界的指揮者の小澤征爾の追悼ボックスがリリースされます。
ベルリン・フィルと小澤征爾は1966年のデビュー以来、両者の間には芸術上の特別な関係が築かれました。共演のハイライトとしては、1982年のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団100周年、2008年のカラヤン生誕100年、そして2003年に小澤征爾の盟友となったマーカス・ロバーツを引き連れて共演したヴァルトビューネコンサートなどが挙げられます。さらにベルリン・フィルと小澤征爾の共演50周年を迎えた2016年には、ベルリン・フィルは彼に名誉団員の称号を授与しています。
当ボックス・セットは、小澤征爾が毎シーズン数回の客演を重ね、特に親密な関係を育んできた1980年代のコンサート記録を主に収録。すべて初ディスク化となっています。プログラムは、オーストリア・ドイツの古典派、後期ロマン派、フランス音楽、20世紀の音楽が選ばれており、小澤征爾の幅広いレパートリーと多彩な音楽性を物語る内容となっています。
特に印象的な録音としては、1980年収録のマーラーの交響曲第1番。瑞々しさと情熱溢れ、特に終楽章は堂々とした表現、コーダーにかけての盛り上がりはオケも白熱し噴出する高揚で締めくくられています。そして、1982年のマルタ・アルゲリッチとのラヴェルのピアノ協奏曲。躍動感溢れる二人の相乗効果でスリリングな演奏となっています。さらに、CD初登場レパートリーとなる1992年に演奏されたチャイコフスキーの交響曲第1番「冬の日の幻想」など小澤征爾とベルリン・フィルの精力的な活動の記録が鮮やかに蘇ります。
ブルーレイ映像には、マティアス・ゲルネ、アンネッテ・ダッシュ、ナタリー・シュトゥッツマンら一流のソリスト陣と共に、感動的な上演を成し遂げたメンデルスゾーンのオペラトリオ《エリヤ》(2009年)、そして7年ぶりの共演となり50年のアニヴァーサリーを迎えた2016年にはベートーヴェンの《エグモント》序曲、合奏幻想曲を熱演。ボーナス映像には、リハーサル時に名誉団員の称号を授与された際の映像も収録されています。
オリジナル・ブックレットおよび日本語冊子には、小澤征爾の長女で作家・エッセイストの小澤征良氏と、深い親交があった作家・村上春樹氏の二大エッセイを掲載しています。
日本盤初回特典として「L判写真×3種」が封入。
トレイラーはこちら→
https://www.youtube.com/watch?v=zJZYlIRJ20M