■コロナ禍の実験的ジャズ・アルバム............海原純子
2021年になってもまだ終焉しないコロナ禍のなかで,これまでにない形のジャズ・アルバムを制作しようと考え、オリジナル作品の作曲をピアニストの若井優也さんに依頼しました。毎日が雨降りのようなコロナ禍、「困難な時に必ず見捨てず助けに来てくれる天使がいてくれたらいいなあ」という思いを込めた日本語のバラードです。
(Disc1)はジャズのスタンダードから選びそこにオリジナルを加えることにしました。一見全く異質の種類の音楽を並べたように見えるかもしれません。でもそれぞれの曲の奥の深い部分に流れる共通した想いは、コロナ禍の今の私たちの心とリンクする曲です。それを感じていただけたら、と思います。
(Disc2)は、私のトークと若井さんのピアノが同時進行でコラボレーションしました。トークを収録した2枚組ジャズ・アルバムは、異質で「へん」なものと思われるかもしれません。ただコロナ禍という、これまでと違う環境の中で、新しいスタイルのジャズ・アルバムが生まれてもいいか、という気持ちもしています。
の中にIt began as an experimentという一節があります。この言葉を借りれば、「Then and Now」は、コロナ禍の実験的ジャズ・アルバムです。
ピアノ若井優也・ベース楠井五月・ドラムス海野俊輔のメンバーは技術と音楽的センスはもちろんですが、その誠実で温かい人柄がこの時期のレコーディングを和やかな雰囲気で包んできくれました。録音前日に録音エンジニアの吉川昭仁を含むメンバー全員が新型コロナの抗原検査したことも後になって笑いながら話せる日が来るといいなと思っています。
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