★ウクライナのオーケストラが同国最大の作曲家のひとりリャトシンスキーと、同国生まれながら現在フランス在住のドミートリー・チェスノコフをとりあげた意欲的なアルバム。ことにチェスノコフのヴァイオリン協奏曲は人気奏者サラ・ネムタヌが独奏を務めているのが注目です。
★ボリス・リャトシンスキー(1895-1968)は旧ソ連ウクライナ共和国を代表する作曲家。後半生は社会主義リアリズムに則した民族的作風となりましたが初期はアヴァンギャルドの洗礼を受け、ここに収められた1929年作の「バラード」(オリジナルはピアノ曲)など先鋭的な作品を残しました。彼の歿後弟子ドミートリー・チェスノコフ(1982-)が見事にオーケストラ曲に仕立てました。
★メインはショスタコーヴィチの交響曲第1番。ショスタコーヴィチが書きたいものをかけた時代の貴重な遺産で、その才気煥発ぶりに驚かされます。ウクライナ国立交響楽団が力演を見せています。
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https://www.youtube.com/watch?v=-Fh4hy-enlc