スピリチュアルなヴァイヴをこめたIn the Key of the Universe。パープルのカラー・ヴァイナルでも登場!! ★1971年生まれ、マイルス・デイビスの晩年のツアーへも参加し、ジョン・マクラフリンの名作『アフター・ザ・レイン』でも名演を見せるなど、キャリア初期より称賛を集めるオルガン奏者、ジョーイ・デフランセスコのMack Avenue第2弾。その存在は、かのクインシー・ジョーンズも絶賛しています。 ★前作は『Project Freedom』と題し、“自由”であり続けることへの強い意志とメッセージを込めたマイルストーン的な作品。近年では、第二のキャリア絶頂期を迎えているといわれていますが、一年ぶりとなる本作は、スピリチュアルな印象を強める作品となりました。 ★サミー・フィゲロアのエスニックなパーカッションの響きに導かれ、ソプラノとオルガンで対話するようにはじまるオープニング・ソングから、厳かなムードが漂う展開。デフランセスコ曰く、“年齢を重ねるに従って、スピリチュアルなヴァイブレーションにひきつけられ、単に宗教的な意味ではなく、音楽においても人生においても、そうしたものをリスペクトするようになった”とのことですが、本作は、アーティストのそのマインドが間違いなく反映されたといえそうです。 ★そうした中で、本作の核であり、重要なトラックとなるのが、ファラオ・サンダースが参加したB-1.2, C-1の3曲。特に、B-2は、ゆるぎない名盤『Karma』で32分あまりの長尺で演奏された楽曲。1969年という時代も色濃く反映し、レオン・トーマスのヴォイスをフィーチャーしたオリジナルは、50年の時を超え、今なお、突き刺さるようなヴァイブレーションを持った至高の演奏。本作では、11分という短縮した長さとしながらも、ファラオ自身のヴォーカルもフィーチャーすることで、スピリッツのある演奏を試みています。また当時のメンバー、ビリー・ハートもドラマーとして参加。その演奏をデフランセスコは「ファラオ・サンダースが楽器を取り上げ、メロディを奏で始めるやいなや、髪までもがピンと伸びるような感覚を覚えた」と語り、「ビリー・ハートの演奏には、開放され、自由になり、その感覚はとどめようがない類のものだった」と振り返っています。 ★ファラオ・サンダースもビリー・ハートもともに1940年生まれ。ジャズという歴史をつくりあげてきた大御所。そうしたアーティストのスピリッツにも導かれたデフランセスコ。50 歳手前となったアーティストの今が語られています。