オンド・マルトノ作品集
1. 池辺晋一郎:熱伝導率ーーオンド・マルトノのために(1995)
実相寺昭雄監督の映画『D 坂の殺人事件』の劇中音楽であり、オンド・マルトノ奏者、原田節に献呈されたオンド・マルトノ独奏のための作品。強烈なグリッサンドやポルタメントが多用された緊迫の世界の中、映画の官能性をも彷彿とさせる、マルトノの魅力が炸裂した作品です。
2. トリスタン・ミュライユ:ガラスの虎(1974)
自身マルトノ奏者でもあるミュライユによる、マルトノとピアノのための作品。マルトノの低音域のうなりと、ピアノのクラスターが織りなす世界に心がしびれます。
3. 坂本龍一:Rebirth 2(2015)
アカデミー賞主演男優賞、監督賞、撮影賞受賞映画「レヴェナント・蘇えりし者」(2016、レオナルド・ディカプリオ主演)の劇中音楽。マルトノが奏でる息の長い旋律が美しい作品。
4. 近藤譲:原因と結果(2014)
大矢素子委嘱作品(2014)、世界初録音。マルトノとヴィオラ、ギターによる、高度のアンサンブルが要求される難曲。名手たちによるミリ単位のアンサンブルがつむぐ究極世界です。
5. ベルナール・パルメジアーニ:ウートルメール(1969)
フランス電子音響音楽史の巨人、パルメジアーニの「Outremer」は、秘曲ともいうべき大作。CD初登場音源。タイトルのOutremerは、outre-mer の表記では「海の向こう」や「海外」、ハイフンを含まない表記outremerでは「瑠璃色」などの意を持ちます。電子音響とマルトノのエネルギーの融合爆発は圧巻。
6. 坂本龍一:パロリブル(1985)
心に沁み入るような美しい旋律が魅力の作品。もともと坂本龍一はこの作品をオンド・マルトノの音色を想定して作曲していました。坂本が描いていた世界がついに実現したともいえるでしょう。
大矢素子(オンド・マルトノ)
佐藤紀雄(ギター/4) 甲斐史子(ヴィオラ/4) 有馬純寿(電子音響/3,5) 松本望(ピアノ/2,6)
録音:2018年12月16日、2019年2月2&3日、キング関口台スタジオ
mora(FLAC 96.0kHz/24bit)
https://mora.jp/package/43000014/NIPA-8_F/
OTOTOY (24bit/192kHz)
https://ototoy.jp/_/default/p/425381
CDはこちら
https://www.kinginternational.co.jp/genre/kkc-058/