★SACDハイブリッド盤。バロックオペラお決まりの慣習「プロローグ」。オペラ本編には登場しない神話の中の人物や、ありとあらゆるものが擬人化されたキャラクターが登場し、その後に続くオペラ本編の前置きとなる歌を披露することで観客を物語の世界に導きます。このディスクは、モンテヴェルディからスカルラッティまで、17世紀バロックオペラのプロローグだけを集めたものです。 ★当ディスクに収録されたプロローグの登場人物は「ヴィーナス」や「キューピッド」などキャラクターとしてわかりやすいものから「音楽」「悲劇」果ては「ローマ」や「和声」の擬人化まで様々。オペラの1部分でありながらも1つの小さな物語としての独立性を持つプロローグが集められたこのCDは、抜粋集ではなく統一性を持ったミニオペラ集のような趣を持つディスクとなっています。途中ストラデッラの器楽曲を「幕間の間奏曲」のように挟むなど、曲目構成の演出も粋です。 ★歌手のフランチェスカ・アスプロモンテは、20代にしてカーネギーホールをはじめとする世界的なホールに立ち、著名な指揮者と共演を重ねる新進気鋭のソプラノ。特にバロック、古典派を強みとし、世界中の聴衆を魅了しています。共演はエンリコ・オノフリが率いるバロック・古典派のスペシャリスト集団「イル・ポモ・ドーロ」です。素晴らしいチームによる「プロローグ」。バロックオペラの世界を新たな角度から楽しめる1枚です。