ラインベルガー&メンデルスゾーン:声楽曲集

グッドソン率いるオランダ放送合唱団による
ラインベルガーとメンデルスゾーンという19世紀ドイツ・ロマン派の合唱曲集!

  • アーティスト:オランダ放送合唱団、ベンジャミン・グッドソン
  • レーベル:PENTATONE
  • 品番:PTC-5187039
  • ジャンル: ジャンル クラシック 声楽曲
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD
  • その他の製品情報:DDD ディジパック仕様
  • 収録時間:56:14
  • 付属品:輸入盤・日本語帯付

TRACK LIST

ラインベルガー&メンデルスゾーン:合唱作品集

●ヨーゼフ・ラインベルガー(1839-1901):ミサ曲 変ホ長調 Op.109 IJR 75 「カントゥス・ミサ」【ⅰ.キリエ / ⅱ.グローリア / ⅲ.クレド / ⅳ.サンクトゥス / ⅴ.ベネディクトゥス / ⅵ.アニュス・デイ】
●フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ(1809-1847):3つの詩篇 Op.78
第1番 詩篇2番「いかなれば諸々の民の立ち騒ぎ」MWV B 41
第2番 詩篇43番「神よ、わたしを裁きたまえ」MWV B 46
第3番 詩篇22番「我が神よ、我が神よ、なにゆえわたしを見捨てられるのか」MWV B 51
●メンデルスゾーン:詩篇100番「全地よ、主に向かいて歓呼の声をあげよ」MWV B 45
●メンデルスゾーン:6つの箴言 Op.79 IFM 111
第1番「待降節に」 第2番「クリスマスに」 第3番「新年に」 第4番「受難節に」 第5番「聖金曜日に」 第6番「昇天祭に」
●ラインベルガー:夕べの歌(3つの宗教歌 Op.69 IJR 33より)

オランダ放送合唱団、ベンジャミン・グッドソン(指揮)
セッション録音:2022年8月(ラインベルガー)、2023年6月(メンデルスゾーン)、ファン・デ・オムループ・ミュージックセンター、スタジオ1、ヒルフェルスム(オランダ)
★ヨーロッパの名門放送合唱団、オランダ放送合唱団と首席指揮者に就任したベンジャミン・グッドソン指揮によるラインベルガーとメンデルスゾーンという19世紀ドイツ・ロマン派の合唱曲集。
★リヒテンシュタイン出身の19世紀ドイツの作曲家ヨーゼフ・ラインベルガーは、7歳で生地の教会のオルガニストに就任し、すでに作曲もしていたという神童として知られ、ミサやレクイエム、モテットなどの教会音楽とオルガン作品を中心に、オペラや歌曲、オルガン協奏曲、室内楽など数多くの作品を残しました。1878年に作曲された、ミサ曲変ホ長調作品109「カントゥス・ミサ」は、その当時、新しくローマ教皇に就任したレオ13世に献呈されたミサ曲。その二重合唱形式は、ジョヴァンニ・ガブリエーリの複合唱様式を彷彿とさせ、歌詞の聴き取りやすいストイックなポリフォニー様式はパレストリーナに倣っているといいます。ルネサンス後期におけるヴェネツィアとローマの様式を融合した古い様式によるカトリック・ミサですが、随所にロマンティックな美しい旋律が現れる点はラインベルガーならでは。特に最もロマン派風な作風になるアニュス・デイでの悲哀を感じる美しさには息を呑みます。対照的に「夕べの歌」は、ルター派の伝統に基づくドイツ語の教会音楽で、10代半ばの作曲。「エマオの道程」をテーマとした楽曲で、ラインベルガーの作品の中でも最も人気のある作品となっています。異なる様式の2作品はラインベルガーの幅広い作風を物語っています。
★合唱音楽は、他の有名な作品の影になりがちですが、作曲家メンデルスゾーンを理解する上で、決して聴き逃すことのできない重要な音楽ジャンルです。ドイツ語による詩篇を基にした4曲は、メンデルスゾーンの合唱音楽の代表的作品で、ドイツやヨーロッパだけでなく日本のアマチュア合唱団も取り上げることの多い人気曲です。バッハやそれ以前のドイツの伝統的な合唱音楽の研究の成果が活かされた作品で、伝統に則りながらもメンデルスゾーンの独自の旋律美と斉唱を効果的に用いる構成力が活かされた名作群です。「6つの箴言」は、8声部の合唱のためのドイツ語による典礼音楽で、待降節、受難節などルター派の典礼における6つの節に関する楽曲がまとめられています。詩篇曲に比べれば小規模でシンプルな作りで親しみやすい佳品です。メンデルスゾーンの作品もラインベルガー同様、異なる個性を持つ作品が対比的に収められ、選曲における工夫が感じられます。
★この録音でのオランダ放送合唱団の人数は、ソプラノ22、アルト17、テノール17、バス17、計73名で、メンデルスゾーンの一部の曲の独唱者も合唱団員より選出されています。ベンジャミン・グッドソンはBBCシンガーズ、ベルリン放送合唱団、SWRヴォーカル・アンサンブル、コレギウム・ヴォカーレ・ゲントなどヨーロッパの優れた合唱団の客演指揮を務めた次代を担う若き合唱指揮者で、2020年にオランダ放送合唱団の首席指揮者に就任しました。よほど相性が良かったようで、グッドソンとオランダ放送合唱団は2027年までこの契約を延長しています。
★これがグッドソンがオランダ放送合唱団の首席指揮者に就任してからのデビュー盤であり、グッドソンにとって思い入れのある曲が選ばれているということもあって、この録音に対する並々ならない意欲を感じられる歌唱となっています。メンデルスゾーンでは、ドイツ語の響きが音楽と一体となる音楽の特性を存分に生かした歌唱となっていて、その表現力は圧巻です。ラインベルガーでの美しさにも魅せられます。パワフルで大規模な合唱でも精緻さを失わないのは、グッドソンの統率力のおかげでしょう。今後の活躍への期待も大いに膨らむ指揮者と合唱団の名歌唱をPENTATONEの秀逸な録音でお楽しみください。
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