- アーティスト:Jamie Baum Sextet
- レーベル:SUNNYSIDE
- 品番:SSC-1363
- ジャンル: ジャンル ジャズ
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
In This Life
Jamie Baum Sextet
SSC-1363
★当時NYの先鋭的なジャズを送り出すジャズ・レーベルと知られたGM Recordingsから、97年、ワールド・ワイドにデビューし、Omnitoneなど、アメリカ拠点の硬派なレーベルでスタートを切ったマルチ・リード奏者、Jamie Baumの新作。
★本作はSunnysideで三作目になりますが、異色にして、注目の作品!というのも、本作、南アジアを旅、そしてパキスタンのレジェンド、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンの音楽にインスパイアされての作品なのです。
★メンバーも、いつものセプテット(ダグラス・イエーツ、ジェフ・ハーシュフィールド、クリス・コマー、ザック・ロバー、サミュエル・トレス) に加えて、ブラッド・シェピック、テイラー・ハスキンス、イラク 系アメリカ人のトランペッター、アミル・エル・サッファー、そしてジョン・エスクリートを迎えるという増強編成なのですが、ヌスラットの即興ヴォーカルをブラスで表現するという試みがとにかく圧巻!変拍子にのってうねるブラス・アンサンブル、微分音を駆使してのアミルの即興演奏、めくるめく展開には、心も体も刺激されること必至!その音の渦には体も自然にうずき出し、心も踊ります。
★もともと、アンサンブルを主として、コンポジションとアレンジをキッチリ決めた演奏を続けてきたジェイミー。こうした大人数のコンボ・アンサンブルは得意としてきたものですが、スリリングなアンサンブルと、熱い熱を帯びた即興の理想的な融合がここに見られます。
★他、同じくヌスラットにささげたM2の他、インドのアーラープを素材に、ミニマル的なアンサンブルを駆使してアレンジしたM3(話題のピアニスト、ジョン・エスクリートが切り込んでソロを炸裂)、ネパール、カトマンズを旅したイメージを音楽にしたM4.5と前半は組曲的な構成。
★経歴的にはニュー・イングランド・コンサバトリーを卒業。デイブ・リーブマン、ジャッキー・バイアード、ポール・モチアン、そしてジョージ・ラッセルやフレッド・ハーシュ、リッチー・バイラークに師事してきたアーティスト。M7はそのバイラークにささげたナンバー。決して派手でなく、アンサンブルを土台にジャズの表現を追究する職人的なイメージでしたが、本作をきっかけとして、新しいファンの目にも止まりそうな予感。
★実際、ライブで大喝采を浴びたことをきっかけに、録音に踏み切ったということ。そんな反響も納得の作品です。