★名ドラマー、トニー・モレノは1956年3月13日、ニューヨーク州マンハッタン生まれ。モレノの母親はハープ奏者、音楽学者、教師であり、ジュリアード音楽院とフォンテーヌブロー音楽院でマルセル・グランジャニー、ナディア＆リリ・ブーランジェらに師事した実力派。1954年8月リリ・ブーランジェ賞ハープ部門プルミエ・プリを受賞している。
★トニーは10歳のときから様々な場所に通ってドラムを練習。その後ニューヨークのジャズ・インターアクションズにも通い、アルバート・ヒース、アート・ブレイキー、フレディ・ウェイツに師事。またドラマーであり作曲家でもあるボブ・モーゼスにも師事し、オリジナル曲を書いて演奏することをすすめられ見事にその才能を開花。以後現在に至り、世界第一線で活躍している。
★ジャズ・バラードの演奏には時代を超越したものがある。本来バラードは独自の解釈が可能なのだ。トニーはプロのハープ奏者である母親からバラードの解釈を受け継ぎ、やがてモレノは自身のトリオで定期的にバラードを演奏するようになった。グループを率いて20年モレノは母親のお気に入りの曲をいくつかアレンジしトリオのデビュー・アルバム『Ballads Volume 1』に収録している。