★これはすごいボックスの登場!第2次世界大戦後のチェコを代表する名指揮者カレル・アンチェルがチェコ・フィルハーモニー管弦楽団を振った未発表ライヴ音源(1949年~1968年)ばかりを集めた15枚組がスプラフォン・レーベルからリリースされます(1949年録音のイェジェクの作品のみプラハ放送交響楽団)。
★アンチェルは1939年のナチスのチェコ占領後1945年まで強制収容所に送られ、両親と妻子はアウシュヴィッツ収容所で虐殺されています。音楽家であったアンチェルはテレジン収容所に送られ生還。その後共産主義国チェコスロバキアの反ユダヤ主義を生き抜いたアンチェルは1950年から68年までチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督・首席指揮者に就任し、その間当団を名門オーケストラに育て上げ1959年の来日公演を含む世界各地での演奏会を成功させております。
★当セットの注目すべき点は正規初出音源であること。しかもチェコ・フィルとのほぼすべてのスタジオ録音をリリースしたスプラフォンの『ゴールド・エディション』(計48枚)とは全くの別音源で、チェコ放送(国営チェコスロバキア放送)のアーカイブに保管されているオリジナル・マスター・テープから正規ライセンスで復刻しております。
★収録作品はスメタナの『わが祖国』以外は『ゴールド・エディション』とは重ならないレパートリーを集めており、モーツァルト、ベートーヴェン、メンデルスゾーンから母国の作曲家、そしてアンチェルの同時代の作品まで幅広くカバーしています。
★なかでもドヴォルザークの交響曲第7番&第8番、『聖書の歌』やスークの『アスラエル』交響曲、交響詩『人生の実り』などの名作、アンチェルが敬愛していたマルティヌーの交響曲第1番、カベラーチの交響曲第5番『ドラマティカ』、そして20世紀の主要作品(ドビュッシー、ラヴェル、R.シュトラウス、プロコフィエフ、ストラヴィンスキー)など興味の尽きないレパートリーをお楽しみいただけます。
★1968年5月、「プラハの春音楽祭」における『わが祖国』のライヴ音源はRadio Servisレーベルからリリースされていますが、今回リリースされるセットではもちろんチェコ放送からのオリジナル・マスター・テープを使用しております。亡命先のトロントに旅立つ前に行った最後のライヴ音源の一つであり、当団との熱演は感動せずにはいられません。
★チェコを代表する名エンジニア、ヤン・ルジチャジュによる2021年最新リマスタリングです。
トレイラーはこちら→
https://www.youtube.com/watch?v=nsp5NoP4X0s