シュヴィッタース(1887 ~ 1948):
音響詩「ウアゾナーテ(原ソナタ)」(1922-32)

これぞダダ。シュヴィッタース、新録音の登場!

  • アーティスト:シュプレッヒボーラー
  • レーベル:WERGO
  • 品番:WER-6316
  • ジャンル: ジャンル クラシック 現代音楽
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD

TRACK LIST

シュヴィッタース(1887 ~ 1948):音響詩「ウアゾナーテ(原ソナタ)」(1922-32)
および他の音詩集

シュプレッヒボーラー(言語的=音楽的語り芸術トリオ)
録音:2014年1月
★ダダイズムの旗手、シュヴィッタースの新録音の登場。1トラック目に収録されているKaa gee deeという詩では、「カー・ゲー・デー」という言葉が三人の演者によって、さまざまな音声、時にささやくような声でひたすら繰り返されます。このような、語りと音楽の境にあるシュヴィッタースの作品は、第一次世界大戦中のヨーロッパに起こった、芸術は至高なもの、という既成概念を打ち崩そうとする、ダダの芸術として高く評価されています。そんなダダの極みのひとつが、「原ソナタ(ウアゾナーテ)」。原ソナタ、などと言うと難しそうですが、聞いてみると、ひとつの言葉を繰り返したり、さらにそのスペルを突如大きな声で発したり、と、無秩序の世界。しかし、言葉(音)がさまざまな方向から押し寄せる感覚は非常に独特で、音というものへの感覚、音についての考えが根底から覆されてしまうような衝撃に満ちています。
★シュヴィッタースは、「文字というものは音をもたない。それらは、音を生み出す可能性を秘めているに過ぎないのであり、その音は、話し手によって価値が決められる」と述べていますが、この彼の言葉は、そのまま楽譜と演奏者の関係に置き換えることもできるでしょう。我々を、音楽の原点に立ち戻させるようなシュヴィッタースの作品を、シュプレッヒボーラーの面々が、時にユーモラスに、時にシリアスに、文字を空間に放って独自の世界を描いていきます。心地よい言葉の羅列に浸れる1枚。オーディオ的にも優れています。
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