「狂ってゆくレンツ」のレンツをノコギリヴァイオリンで描いた
リームの作品集
- アーティスト:アンサンブル・アスコルタ
- レーベル:WERGO
- 品番:WER-7314
- ジャンル: ジャンル クラシック 現代音楽
- 価格:オープン価格
- 形態:CD
「狂ってゆくレンツ」のレンツをノコギリヴァイオリンで描いた
リームの作品集
ロルフ・リーム(b.1937):作品集
1.モスクワのレンツ(2011)〔演奏:アンサンブル・アスコルタ(録音:2011年)〕
2.ナイチンゲールの谷で(2007)〔演奏:エリク・ボルギール(チェロ)(録音:2011年)〕
3.音のための音(バビロンの白い通り)(2007)〔テオ・ナビフト(コントラバスクラリネット)(録音:2011年)〕
4.泉のほとりで(2007)〔演奏:シアン・エドワーズ(指揮)、フランクフルト放送交響楽団(hr交響楽団)〕
★ロルフ・リームは作曲をフォルトナーに学びました。また、オーボエ奏者としても優れ、自作の初演(オーボエ)を手掛けてもいます。グリム童話(ねずの木の話)を題材にした音楽が特に知られています。自身、自分の作品のことを「政治的によろしくない」としており、どの楽派にも属さない、政治・社会と直接的なかかわりを見つめた作品を書いています。人の声を意識した独特の美しさをたたえた旋律や、音を聴いていると映像が目に浮かぶような、描写の見事な世界で独自の人気を誇ります。
★「モスクワのレンツ」のレンツとは、ゲオルク・ビューヒナーの「狂ってゆくレンツ」でも描かれたドイツの作家。1751年生まれ、ゲーテらとも関係のあったレンツは、1780年頃からロシアに移り、最後はモスクワで、家庭教師や通訳などとして生計をたてながら、フリーメイソンなどの活動もしましたが、精神の病もかかえながら1792年にモスクワで亡くなった人物。ノコギリヴァイオリンやトロンボーン、様々な楽器が、レンツの人物像を形作っていきます。
他にも、オルフェウスを題材にした「ナイチンゲールの谷にて」や、聖書の怪人ゴリアテと少年ダビデの戦い(=大なるものと小なるものの戦い)をほうふつとさせるオーケストラ効果の見事な「泉のほとりで」など、注目作が並びます。